国連職員になるためのコツ

国連職員になりたいという方は多いように思います。

私も国際協力業界に長くいるので、こういう相談をしばしば受けます。

分野は問わず、国連職員になりたいのであれば、一番ハードルが低いのは、この2つのキーワードを念頭に置くと良いでしょう。

人道支援、危険地。

 

人道支援

国連の非効率性がいよいよ本格的に問題視されている昨今、国際機関に対する各国政府の拠出金はもはや増加することはありません。

毎年予算が減っていくことでしょう。

特に開発援助に対する拠出金の増加は厳しいと思っています。

日本政府であれば、JICAがあり、ドイツ政府であれば、GIZがあるように、国連に頼らなくても開発援助の専門性は各国の援助機関が持っています。

その中で、人道支援だけは、国連の役割として残っていくことでしょう。

紛争地への支援や難民保護は、国家を超えた課題となるため、日本やドイツといった一国家が介入すると政治への介入ともなりかねません。

そのため、人道支援だけは国連の役割として残ると思います。

まとめますと、人道分野は予算が潤沢にあり、予算に比例して空席も多い傾向にあります。

ちなみに、私のいるILOの社会保障分野に関して言えば、年に1~3ポスト空席が出ればよいくらいです。

一方、UNHCRは現在70ポストくらい緊急で募集しています。

 

危険地

危険地のポストは、競争率が低い傾向にあると思います。

危険地はNon-Duty Stationといって、自分の生命の危険があるだけでなく、家族を同伴できません。

家族がいる人は応募が厳しいですよね。

競争率が低いはずです。

 

データに基づいていませんが、感じていることを書きました。

個人的には、「とにかく国連職員になりたいんです」という人の気持ちがあまり良くわかりませんが、確率の話だけするのであれば人道・危険地が競争率が低いねらい目なのではないでしょうか。