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  • #8292
    渡辺悠
    Guest

    私は今、高校3年生です。今年一年は親が医師であることもあり、初めは医学部を目指して勉強していましたが、小学校の頃から漠然と描いていた夢である、国際公務員の仕事への未練や後悔などがあり、12月に国際基督教大学と国際教養大学を受験することを決意しました。結果はどちらも不合格。浪人が決まり私の信頼する先生や家族など自分よりも社会経験を積んだ人達に「目標が抽象的すぎる」と言われこの機に自分を見つめなおし、論理的な目標や、やりたいことを決め、もう一度話をすると、「夢物語を見過ぎ、国連で政策など大きなことができる人は一握りで、それ以外の人は契約社員だったりで金銭的な問題もあり、続けららなくなり、大きいことは出来ない」また、「医学や工学、農学などのスキルがあれば君のやりたいことが成せると思うよ」という意見をいただきました。現実のところを現場の声として教えてください。

    #8296
    Ippei Tsuruga
    Keymaster

    私は一浪の末、地方の国立大学法学部へ進学しました。当時は法曹業界を目指すことを夢見ていましたが、今思えば情熱が足りなかったのかもしれません。大学へ入るまでも挫折し、大学へ進学してからも挫折しました。その後、国際協力の道へ進み、紆余曲折を経て今に至ります。身内の方々の助言は、私が受けてきた助言ととても似ています。職の安定を求めるのであれば、国際公務員は目指すべきではないと思います。一握りどころか、ほぼ全ての国際公務員は1年未満の契約を一生繰り返すこととなります。裏を返せば、終身雇用が定着した日本の商慣習が世界的には稀で、短期契約の繰り返しが多くの国の商慣習という方が正しいかもしれません。

    理系科目を専門として極めるべし。そう言った意見を頂いているようですね。私がもう一度キャリアを選択できる機会があれば、たしかに理系へ進むかもしれません。私も高校時代には国際というキーワードに飛びつきがちでした。しかし、今振り返ってみると、国際・教養といった学科は専門分野の基礎を固めるためには不十分で、薄く広く知識を学ぶ印象が強いです。国際公務員を目指すのであれば、何か一つの分野の専門性を極めることが強みになります。たとえば、多くのWHO職員は医学の分野で学位を持っていると聞きます。私見ですが、学部レベルでは基礎的な学問を専攻するとよいと思います。そして、学部で学ぶ過程で、大学院へ進学する際に何が役立つのかを常に念頭に置いて学生生活を送るとよいでしょう。

    余談ですが、私の知人に、日本での大学受験を失敗した直後、アメリカの大学へ進学した人がいます。欧米の大学は秋入学ですから、もし可能性があるのであれば、今年の秋に欧米の大学へ進学することも考えてみてもよいかもしれません。費用や準備など様々な制約はあるでしょうが、「一年間日本で浪人生活を送ることを考えれば、欧米の大学へその年に進学してしまえば良かった」と、今振り返って思います(私の場合は英語が全く出来なかったので、その可能性はゼロでしたが)。

    ここでは一度に語り切れないので、私が過去に書いたキャリアに関する記事一覧のURLをご紹介します。ここに書かれている日々の苦悩と葛藤が、等身大の私のキャリアです。

    https://ippeitsuruga.com/ja/tag/career/

    #8297
    渡辺悠
    Guest

    とても参考になりましたありがとうございます。
    さらに質問したいのですが、私はから命令されたことをただ機械的にやるのではなく、例えば教育機関を作る企画だったり、環境倫理を解決する策を考えて実行に移すようなことをしたいのですが、医師であっても医療的なことだけでなくそういうことをすることはできますか?
    または、それだったらICUでリベラルな考えを養う方が良いですか?

    #8407
    Ippei Tsuruga
    Keymaster

    少し考えてみましたが、私自身の経験がない分野なので、踏み込んだ回答は出来なさそうです。私が助言できるとすれば、現時点で可能な選択肢の中で最良だと思う選択を選んでいくこと。選んだあとは、その選択が正しかったと思えるように、最善を尽くすこと。これに尽きるかと思います。私も長い間悩みながら今に至ります。振り返って考えてみれば、ああすれば良かった、こうすれば良かった、と思うこともあります。しかし、後悔はありません。一番よくないことは、立ち止まって考えることです。前へ少しでも進みながら考えることが、夢への近道のような気がします。

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