Civil G8対話

4月22日から24日にかけて京都へ行ってきた。高校の修学旅行以来2度目の京都で、観光気分に浸りたかったのも山々だったけれど、それよりももっと心躍るイベントが開催されたのだった。”Civil G8 Dialogue”「市民のG8対話」とでも訳せばよいだろうか。つまり、今年7月に北海道洞爺湖で開催されるG8サミットへ向けた市民による国際会議が京都で行われたのだ。 さらに読む

ネパール地震被災地支援-日本のNGOの募金先一覧

ネパールの被災地支援をオールジャパンで支援しませんか?多くの実績あるNGOが今、寄付の窓口を設けています。

ネパールを大地震が襲ってからたった半日で、日本は支援を開始しました。政府だけではありません。日本国内の市民団体も続々と支援を表明しています。人道支援を得意とする、いわゆる「業界大手」はヨーロッパ、アメリカに多く存在します。そんな中、事業規模は小さくとも、地に足のついた地道な支援を展開する日本のNGOがあります。

それぞれの団体の活動内容、具体性をじっくり読み、募金先を考えてみませんか?「開発途上国の支援活動へ募金・寄付する際の心構え」も、支援先を決める際の参考として頂ければと思います。

(2015年5月5日11時00分更新)

※以下のリストと活動状況は各団体の公式ページの情報をもとに随時追記・更新しています。括弧内の日にちは個別の更新日です。

複数の団体へまとめて募金したい場合

募金したいものの、どこへ募金すべきか決められない。そうしたニーズに対応した募金先です。募金をいったん集めて、各団体へ配分となります。配分先や配分方法は各団体のページを参照ください。

国際協力NGOセンター(JANIC)

  • 日本最大級の国際協力NGOネットワーク。寄付金は緊急支援活動を実施している加盟団体へ均等配分。
  • 対象団体は、以下のリスト中の(※)の団体(5月3日)。

ジャパン・プラットフォーム

日本国内の特定のNGOの活動を支援したい場合

日本国内に本部を構え、活動している団体です。国際NGOに比べて資金・人員の両面で比較的小規模な団体が多いのですが、地域に根差した活動に定評のある団体も多く存在します。日本と現地の人々と密接な関係を築きながら展開する支援活動を応援しませんか?

AMDA(岡山県)

  • 支援対象:バグマティ県、ガンダギ県、ルンビニ県
  • 支援内容:医療支援
  • 活動状況:第一陣、本部職員(調整員1名、看護師1名)現地到着。4月27日、仮設診療所を開設し、医療支援を実施。第二陣、医療従事者(医師1名、看護師1名)が29日出発予定。この他、AMDAネパール事務所医療従事者5名がガンダギ県で医療支援を展開(4月29日)。ネパール支部の医師4名と調整員2名、第1次隊、第2次隊が医療活動実施中。第3次隊が日本から物資とともに近日中に合流予定(5月3日)。

ピースウィンズ・ジャパン(広島県) ※

  • 支援対象:ネパール中部の被災者
  • 支援内容:捜索・救助活動、生活物資を配布(水、食料、毛布等)
  • 活動状況:災害救助犬(2頭)、緊急支援チーム(6名)を派遣。4月28日、カトマンズで捜索活動を4月28日から実施中(5月3日)。

チャイルド・ファンド・ジャパン(東京都) ※

  • 支援対象:シンドゥパルチョーク郡の子ども、保護者、学校、住民組織
  • 支援内容:緊急支援(食料、水、医薬品、一時避難施設等)の提供
  • 活動状況:現地職員を通じて被害状況調査中。従来からの支援地域を最優先に支援。5月2日、800世帯に、米12kg、豆1.5kg、塩500グラムを配布(5月3日)。

シャプラニール(東京都) ※

  • 支援対象:震源地周辺(中山間部、チトワン郡、カトマンズ盆地)の被災者
  • 支援内容:テント、飲料水、医薬品、その他必要な物資
  • 活動状況:隣国駐在員の現地派遣準備中。4月26日、現地NGOと協働調整開始。5月2日、200世帯へ、5日分の食糧(米10kg、豆1.5kg、油1リットル、塩1kg、ビスケット3袋、干し飯1kg、砂糖0.5kg、乾麺3袋)、石けん1つ、経口補水塩3つを配布(5月3日)。

アジア協会アジア友の会(大阪府) ※

  • 支援対象:バグマティ県の貧困層の被災者
  • 支援内容:緊急支援物資(食料、生活物資)の配布、復興支援(水・衛生インフラ、仮設住居)
  • 活動状況:4月26日、職員2名が現地入りし、現地調査中(支援体制整備、ニーズ調査、支援対象者の選定等)。4月30日までに、支援物資調達・配布開始(米1740kg、塩200kg、石鹸100個、高カロリーチョコレート150個、グルコース24kg、タオル50枚、ファーストエイド等)(5月3日)。

難民を助ける会(東京都) ※#

  • 支援対象:カトマンズ近郊の被災者全般、障害者
  • 支援内容:緊急支援物資(食糧、毛布、衛生用品等)の提供、障害者支援
  • 活動状況:4月29日、緊急支援チーム到着・支援開始、被災状況・ニーズ調査を実施。5月3日、追加、2名が先遣隊2名に合流予定(5月3日)。

CODE海外災害援助市民センター(兵庫県)

  • 支援対象:被災者全般
  • 支援内容:救援活動
  • 活動状況:現地協力者を通じた情報収集中(4月29日)。

日本レスキュー協会(兵庫県)

  • 支援対象:被災者全般
  • 支援内容:捜索活動
  • 活動状況:専門家(4名)、災害救助犬(2頭)を派遣。4月28日、捜索活動中。活動状況は毎日ブログで公開。8現場より、5名の行方不明者を発見。5月1日から復興フェーズ入りとなることを受け、創作活動終了。5月2日帰国(5月3日)。

シャンティ国際ボランティア会(東京都) ※#

  • 支援対象:カトマンズ、カトマンズ北西部の被災者
  • 支援内容:緊急支援物資
  • 活動状況:職員を派遣(3名)し、物資配布実施予定。カトマンズ北西部で初動調査実施。ニーズに応じて緊急物資配布・復興支援を検討(4月27日)。

国際開発救援財団(東京都) ※

  • 支援対象:バグマティ県41,000人(7,500世帯)
  • 支援内容:シェルター用ビニールシート、生活必需物資
  • 活動状況:2011年から支援している地域の被災者支援を実施予定(5月3日)。

ジョイセフ(東京都) ※#

  • 支援対象:女性、妊産婦、乳幼児
  • 支援内容:保健医療、家族計画
  • 活動状況:ネパール家族計画協会を通じ、災害時に最も支援が届きにくい女性、妊産婦、乳幼児を支援。4月29日、巡回医療チームによる診療活動実施(5月3日)。

ジーエルエム・インスティチュート(東京都) ※

  • 支援対象:ネパール中部の被災者
  • 支援内容:保健分野
  • 活動状況:現地大学・NGOとニーズ調査を実施し、インフラ修復等の支援を予定(4月27日)。

地球の木(神奈川) ※

  • 支援対象:カトマンズ南東カブレ郡ママンガルタール村
  • 支援内容:検討中
  • 活動状況:情報収集中。現地協力者を通じて現地視察・調査を実施予定。情報取得次第、具体的支援内容を決定(5月3日)。

ラブグリーンジャパン(神奈川)

  • 支援対象:カブレ郡、マクワンプル郡、シンドゥパルチョク郡
  • 支援内容:物資供与(防水シート等)、建物・インフラ修復
  • 活動状況:現地で活動実施中。活動状況はFacebook公式ページで毎日公開中(5月5日)。

世界で活躍する国際NGOを支援したい場合

世界中にある事務所との国際的なネットワークを活用し、迅速かつ比較的大規模な支援が強みです。寄付金を親団体が集約して支援展開する団体もありますが、日本事務所が独自でプロジェクト展開する団体もあります。

アドラ・ジャパン ※#

  • 支援対象:バグマディ県
  • 支援内容:緊急支援全般
  • 活動状況:現地職員が調査中。第一段として緊急支援物資250万円相当(寝具、テント等)を、弱者(女性・老人)優先に100世帯に配布。第二弾として医療支援を実施予定。アドラ・インターナショナルは、1,000世帯へビニールシート、工具、ポリタンクを供与する方向で国外調達予定。WFPと調整し、空輸する予定(4月28日)。4月29日、ビニールシート提供(5月3日)。

ワールド・ビジョン・ジャパン ※#

  • 支援対象:被災者全般(10万人、2万世帯)
  • 支援内容:食料、緊急支援物資(蚊帳、寝袋・マット、バケツ、浄水剤、台所用品、衛生キット)、仮設シェルター、子供の保護
  • 活動状況:現地スタッフ、災害対応専門スタッフを隣国から派遣準備中。5月1日までに、仮設テント1,600張、毛布600枚提供(5月3日)。

グッドネーバーズ・ジャパン ※#

  • 支援対象:ゴルカ郡
  • 支援内容:緊急支援物資、被災者サポート
  • 活動状況:4月27日、職員を派遣(3名)し、物資調達(食料、毛布500世帯分)。4月29日までに、500世帯を対象に非常食キット、毛布等を配布完了(5月3日)。

国連WFP協会

  • 支援内容:食糧支援、支援物資輸送
  • 活動状況:4月29日にゴルカ郡で食糧(米)の配布を開始予定。救援物資・支援要員の輸送を目的にヘリコプター2機の運用開始予定。不足物資を隣国の貯蔵庫より輸送予定(4月29日)。

日本赤十字社 #

  • 支援内容:救援活動
  • 活動状況:先遣隊5名派遣(医師、看護師、調整員)。ネパール赤十字社、国際赤十字社の救援活動支援へ1,000万円提供。4月30日、追加で医療従事者(12名)出発予定(4月28日)。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン #

  • 支援対象:ネパール全土
  • 支援内容:物資供与
  • 調整状況:基金を通じ、国際ネットワークをいかした支援実施。75郡中63郡で400名の職員が活動中。4月27日、カトマンズ近隣で防水シート、子供服、毛布、石鹸を配布(4月28日)。

プラン・ジャパン ※#

  • 支援対象:7200世帯
  • 支援内容:仮説住居(200世帯)、シェルターキット(防水シート、マットレス、蚊帳、毛布等)(7,000世帯)
  • 活動状況:支援チームを派遣し、調査・支援準備中。毛布500枚、蚊帳300張、学習キット600人分等を積載したトラックが出発(4月28日)。

ケア・インターナショナル・ジャパン #

  • 支援対象:被災者10万人
  • 支援内容:物資供与(毛布、衛生用品、防水シート、給水用ポリタンク等)
  • 活動状況:4月27日、現地政府・協力団体と連携し、ニーズ調査実施。4月29日、2,500世帯へ緊急シェルター、衛生キット配布(5月3日)。

日本ユニセフ協会 #

  • 支援対象:被災児童
  • 支援内容:物資供与(医薬品や医療備品、テント、毛布等、合計120トン)
  • 活動状況:国連児童基金(ユニセフ)を通じた支援。水と衛生、栄養、教育、保護の分野で支援活動を開始。ネパール国内の備蓄物資を仮設避難所の被災者へ提供(給水タンク、経口補水塩、亜鉛の錠剤、救護施設用テント等)(4月27日)。

国連UNHCR協会

  • 支援対象:カトマンズ周辺
  • 支援内容:物資供与(ビニールシート 19,000枚、ソーラーランタン8,000個、)
  • 活動状況:UNHCR現地事務所を通じ救援物資を輸送。約半数の供与物資は国内倉庫から輸送。ドバイ倉庫から残り半分を輸送予定(4月27日)。

世界の医療団 ※

  • 支援対象:ネパール中部の被災者
  • 支援内容:母子保健医療
  • 活動状況:緊急医療支援チーム(12名)、緊急医療支援キット(約20トン、外科手術用キット、自然災害用キット)を輸送し、活動中(5月1日)。

ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン ※

  • 支援対象:カトマンズ近郊
  • 支援内容:住環境整備
  • 活動状況:避難民を対象に、住宅を補修するための工具の提供、トイレの設置、住宅の被害状況調査を検討中。中長期的には耐震建築支援も視野(5月3日)。

民間企業が募集している義援金に協力したい場合

多くの民間企業が義援金を募集しています。中には買い物時に付与されるポイントを使って寄付することができるプログラムもあり、民間企業ならではの新しい試みもあります。義援金の使途を明確にしていないものもありますが、多くの企業が上記のNGOへ寄付することを表明しています。

Yahoo! JAPAN

  • 寄付金と同額をYahoo! JAPANが寄付する仕組み。Yahoo! JAPANによる寄付金上限2,000万円到達(4月27日)。クレジットカード、Tポイントで募金が可能。
  • 寄付先:被災地域の支援活動を行う団体へ送金予定。配分比率・支援団体は未公表。

KDDI、沖縄セルラー

  • 寄付先:ジャパン・プラットフォーム、日本赤十字

楽天グループ

  • 楽天スーパーポイント、楽天カード、電子マネーEdy、楽天銀行からの振り込みで支払いが可能。
  • 寄付先:在日ネパール大使館

LINE

  • ドネーションスタンプ「Pray for Nepal」の売上全額を寄付。
  • 寄付先:日本赤十字社

アップル

  • iTunesから募金可能。
  • 寄付先:国際赤十字赤新月社連盟

NTTドコモ

  • ドコモポイント、ドコモ口座から募金可能。
  • 寄付先:日本赤十字社、ジャパン・プラットフォーム

ローソン

  • 全国の店舗で、Loppi端末から募金が可能。
  • 日本赤十字社

テレビ朝日

  • 募金電話番号へダイアルすると1回の電話で108円を寄付できるシステム。通称ドラえもん募金。
  • 寄付先:未公表

セブン&アイ

  • 全国の店舗(セブンイレブン、イトーヨーカドー、そごう等)で店頭募金実施。
  • 寄付先:未公表

コープこうべ

  • 寄付先:日本ユニセフ協会、CODE海外災害支援救助市民センター、PHD協会

日本経済新聞社

  • 寄付先:日本赤十字社

参照元

各団体の公式ホームページ、SNS、国際協力NGOセンター(JANIC)などから、信頼できると判断した団体と情報を掲載しています。随時更新するように努めていますが、募金に際しては、最新かつ詳細な情報を各団体のホームページで確認してください。

Author: The Povertistの編集長。アジアやアフリカでの開発援助業務に従事する貧困問題のスペシャリスト。貧困分析や社会政策を専門とし、書籍・論文も執筆。

開発途上国の支援活動へ募金・寄付する際の心構え

募金にはいくつかの心構えがあるような気がします。それは単純なことで、お互いを知ったうえで募金を集め、募金をすることです。募金をすることで満足していませんか?寄付した団体に過度な期待をしていませんか?募金をする側とされる側がお互いに一歩ずつ歩み寄ることで、より良い国際協力の循環が生まれるような気がします。

国際協力と募金

私が初めて開発途上国の支援活動に関わったのは2006年。香川県の小さなNGO団体でのボランティア活動がきっかけでした。それから約10年が経過し、日本国内でも開発途上国への関心が高まりつつあると感じます。ただ、「関心はあってもなかなか行動を起こせない」そういった声を、私の身の回りでもしばしば耳にします。

私は幸いなことに開発援助を仕事としています。しかし、ほとんどの方々は普段は別の仕事をしていたり、家庭の日常的な忙しさから、国際協力へ足を踏み出せないというのが現状だと思います。そういった意味で、募金は気軽に国際協力へ参加できる第一歩なのかもしれません。

寄付する側とされる側のミスマッチ

昨今のクラウドファンディングの発達もあり、日本にも寄付文化が広まりつつあるような気がします。こうした新しい動きがどんどん広まっていることはとても喜ばしいことです。

一方、寄付する側の期待と、実態の間にミスマッチが起こることも時折見られます。せっかく開発途上国の支援活動へ貢献しようとした方も、寄付した後に「期待していた活動ではなかった」となってしまっては残念です。また、寄付を受け取って活動を行う団体としても、「活動を計画していないことまで期待ても・・・」となってしまっては、お互い不幸です。

ミスマッチの解決方法はただ一つしかありません。お互いを事前によく知ることです。活動計画を十分に説明したうえで寄付を集めること。寄付する前に活動計画をよく理解すること。これが大切なことだと思います。

ここでは、募金・寄付を通じて開発途上国を支援する際に、誤解が生じやすい点を簡単にまとめてみました。開発途上国への支援を仕事としてきた経験から、少しでも役に立てればと思います。

緊急援助、復興支援の違い

緊急援助は、災害発生後の短期間(数日から数週間)で行われる救命活動と理解しています。例えば、日本政府が派遣する国際緊急援助隊(JDR)がよい例です。一般的に被災後72時間を経過すると被災者の生存率が著しく低下するとされます。そのため、日本政府とJICAは被災国政府からの要請(外交ルート)があれば、24時間~48時間で国際緊急援助隊を派遣できる体制を365日欠かさず整えています。

一方、復興支援は、中長期的(数週間から数年)に行われる活動をイメージするのがよいと思います。倒壊した学校・医療施設や道路などのインフラ整備から、保健や教育などの基礎的なサービスの立て直しまで、幅広い支援が長期にわたって続きます。

一般的に、災害などの緊急性の高い援助のほうが募金は集まりやすい傾向があると聞きます。しかし、一旦救命活動がひと段落つくと、今度は復興活動が始まります。復興活動は長期にわたって行われることが多い一方、緊急支援と比べると世間の関心も低く、資金も集まりにくいようです。

募金・寄付金の使われ方への期待

私の個人的な考えですが、まずは緊急援助へ募金するのか、復興支援に募金するのか、を決めた上で募金先を選ぶのがよい気がします。

「寄付金をすぐに被災者へ届けてほしい」

募金・寄付をする際に、私たちはこうした期待を持ってしまうことがあります。自分が募金した1,000円が、一刻も早く、家屋の倒壊した被災者の手へ渡ることが、自分の感情に近いからです。

もちろん、災害給付金として被災者へ直接分配されることや、食糧や生活必需品として分配されることもあるかもしれません。しかし、支援団体によっては、こうした緊急援助ではなく、中長期的な復興支援に力を入れている団体もあります。

個人的な印象ですが、ヨーロッパやアメリカの団体は、伝統的に人道支援に強く、こうした緊急援助を得意とする傾向にあります。その一方で、日本の団体は、腰を据えた支援活動に強い傾向があり、荒れ果てた生活環境をじっくり立て直すことに主眼を置いている団体も多いように思います。こうしたことから、日本の支援団体を通じて途上国支援を検討する場合、募金する側も腰を据えて、長い目で応援することが大切なのかもしれません。

また、寄付金全額が支援に回ることは、あまりありません。そのお金を使って支援する人の人件費、保険、交通費、物資調達、通信費、その他の事業運営費。一つのプロジェクトを実施するためには、様々な形で予算が配分されていきます。

冷静に考えれば当たり前かもしれませんが、国際協力=慈善事業というイメージが強いあまり、こうした事業運営にかかるコストが忘れられられてしまいがちな感じます。

国際協力を募金を通じて行うために

募金をする側は、募金先の支援団体の活動をよく理解することが大切だと思います。また、募金を集める側も、どういった活動を計画していて、どういった用途でお金を使うのかを明確にすることが大切だと思います。そうすることで、期待した通りの活動が生まれ、より良い国際協力の循環が生まれていくのだと思います。

Author: The Povertistの編集長。アジアやアフリカでの開発援助業務に従事する貧困問題のスペシャリスト。貧困分析や社会政策を専門とし、書籍・論文も執筆。

日本がたった半日でネパールへ緊急援助決定

ネパールの首都カトマンズを大地震が襲ったのは現地時間4月25日11時56分。日本はそれからたった半日で緊急支援に動き出した。

国際協力機構(JICA)は専門家70名による緊急援助隊を編成。4月26日(日)に成田空港から出発し、7日間現地で救援活動に従事する。国際協力機構によれば、チーム構成は、外務省、警察庁、JICA、救急救助要員、通信隊員、医療関係者、業務調整員等。

国際緊急援助隊救助チームの派遣
25日ネパール連邦民主共和国政府からの要請を受けて、日本政府は国際緊急援助隊救助チームの派遣を決定、JICAは同チームの派遣準備に着手しました。

参照:ネパールにおける地震被害に対する国際緊急援助隊救助チームの派遣について

非政府組織(NGO)の動きも目を見張るものがある。岡山に本部を構えて活動するAMDAシャプラニールもフェイスブックやツイッターを通じて支援活動へ向けた調整に入ったとしている。

政府による非常事態宣言および海外への支援要請も出されています。我々としても何らかの緊急救援活動が必要と考え、準備を進めているところです。

参照:シャプラニール on Saturday, 25 April 2015

ネパールの地震で、緊急救援を開始しました。緊急救援に向かうスタッフとミーティング中です。

参照:AMDA on Saturday, 25 April 2015

日本が2011年3月に経験した大震災。その経験を活かし、ネパールの人々へ支援を早急に届けることができるのは世界でも日本だけだ。日本の専門家は今何が必要なのかを知っている。そして、次に何が起こるのかも経験している。日本自身の経験を活かし、一刻を争うこの事態に迅速に対応できるのは日本しかいない。

Author: The Povertistの編集長。アジアやアフリカでの開発援助業務に従事する貧困問題のスペシャリスト。貧困分析や社会政策を専門とし、書籍・論文も執筆。

ネパール地震-フェイスブックが安否確認サービスを開始

ネパールの首都カトマンズでの大地震で被災者が増えている。これを受け、フェイスブックが安否確認サービスを開始した。もし家族や友人がネパールに滞在していて、安否確認が取れていない場合、サービスサイトへアクセスすることをお勧めする。フェイスブックアカウントをお持ちであれば、以下のURLからすぐに利用可能。

https://www.facebook.com/safetycheck/nepalearthquake

2011年の東北大震災で使われた安全確認システムと類似のサービスをFacebookが独自に採用したもののようだ。当時はインターネットも携帯電話サービスも使用できなかったが、今回はどうだろうか。今回のサービス開始は、災害時安全確認システムの構築に一役買うことと思われるが、まずは被災地の方々が家族や友人と連絡を取れるようになることが最優先と思われる。

Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグによる発表は次のとおり。

Author: The Povertistの編集長。アジアやアフリカでの開発援助業務に従事する貧困問題のスペシャリスト。貧困分析や社会政策を専門とし、書籍・論文も執筆。

転機(開発の世界へ)

4月1日。転機。多くの仲間が新しい人生を歩き始めた。一方、高松に一人残された僕はやっと旅の準備をし始めたところだ。そんな中、小さな転機があった。夕べ遅くに入っていたメール。早朝に開いてみると不合格通知だった。ある団体からの通知を見て、気持ちは固まった。もう迷うほどの選択肢はなくなり、迷う時間もさほどない。あとはこの街でこれからするであろう大きな航海へ向けて、じっくり準備を重ねることが大切だ。船出はおそらく6月になるかと思うけれど、旅先は決まったときにここで知らせたいと思う。