#8497
Ippei Tsuruga
Keymaster

データ基づいた回答ができないことをご了承ください。あくまで私の直感による回答です。ILOには技術部門、管理部門、研究部門の三種類があります。この中でスペシャリストと呼ばれるのは技術部門所属の人々です。全般的に、ILOでは研究部門を除けば博士号を持っている人は少ない印象です。また、英語のネイティブも少ないです。世界銀行やUNICEFのようにアメリカの影響が強い機関と、ILOのようにヨーロッパ大陸の影響が強い機関の違いがこのようなところにも表れていそうです。

技術部門では経済を専攻している人は多い気はします。ただ、統計や計量経済学を駆使した量的な分析を求める仕事は極めて少なく、そうした人材はあまりいません。おそらく賃金に関する部署に数名いる程度です。個別分野について、労働経済学や産業組織論といった分野を専攻してこなかったので今一つピンときません。ただ、他の国際機関と大きく異なるのは、各国の労働省、労働組合、経済団体での勤務を経てILO職員になった人もかなり多いです。そういった意味で、各国における政策実務経験がより重視される機関なのかもしれません。

ILOでは他の国際機関と異なり、空席公募をまとめて年3回程度行います。ご質問されているように、どの職種でどのような学歴・経験が必要なのかが明記されているのでご覧になってください。