ご投稿ありがとうございます。セミナーでご紹介があったのですね。まず、有利な業界という発想はありませんでした。イメージしにくいかもしれませんが、市役所を考えてみてください。市役所の中には、様々な部署がありますよね。農林水産、産業振興、保健衛生、労働問題、社会保障、災害対応など、様々な部署があります。国際機関も同じで、農業ならFAO、労働や社会保障ならILO、保健衛生ならWHOといったように担当機関が分かれています。つまり、どの分野で専門性を高めても、役立たないということはないと感じます。一方、漠然と「国連グループで働きたい」というのは、「どの分野でもよいので公務員になりたい」というのと同じような話になります。この場合は、国連事務局ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)がご要望に近いかもしれません。
http://www.mofa-irc.go.jp/apply/ypp.html
学業、本職、国際機関への応募を同時並行で進めるのが、個人的にはおすすめです。日本の会社で働くことの最大のメリットは、本業の契約が突然なくなって失業するリスクが低いことです。安定した収入がない中で落ち着いて次のポストを考えるのも中々精神的に厳しいので、自分が得意とする分野で実務経験を日本で積むというのは悪くない気がします。その後、欧米の大学院へ行くというのもよいかもしれませんね。ただ、もう修士号をお持ちのようなので、欧米での学位よりも実務経験と海外で働いた経験が必要となってくるような気がします。
すべてのご質問に答えられたかわかりませんが、得意分野や関心がある分野を実務・学術の両面で伸ばしていくことに注力することをお勧めします。