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大東亜戦争真っただ中の1942年、インドネシアのジャワ島日本軍俘虜収容所を舞台とした映画。戦時下での捕虜と軍人の同性愛を描いたことで評価がされる映画。私の感想は、戦争のルールに関する日本と西洋の対立が鮮明に描かれた映画だった。西洋的価値観が反映されている国際法を盾に捕虜の人権を堂々と主張する英国人捕虜。一方、軍人であれば捕虜になることは屈辱的であり得ないため、捕虜になった上に権利を主張する英国軍人は軍人ですらないと考える日本兵。現代の戦争でも、西洋的価値観に基づいた国際法がルールとされていて、西洋的価値観を理解できない民族・国家は多いと思われる。何が正しく、何が間違っているか。この映画が問いかける真理は現代にも通じるものがある。ビートたけし演じる日本兵が処刑前夜に、「死ぬ覚悟はできている。でも、他の軍人と同じことをやった自分だけが処刑されるのはなぜか。」と問いかける。「誰も正しくない」と答える英国軍人。このやり取りが、この映画が名作と呼ばれる所以である気がする。
日本軍捕虜収容所を舞台にして、日本軍人と英国人捕虜との複雑な関係を豪華キャストで描いた大ヒット作。1942年、ジャワの日本軍俘虜収容所。まだ夜が明けきらない薄闇の中、日本軍軍曹ハラは英国軍中佐ロレンスを叩き起こす。
大島渚
デヴィッド・ボウイ, トム・コンティ, 坂本龍一