ボロイ昭和の居酒屋

最近は東京の下町の居酒屋でさえ店員は日本人ではなくなった。

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持続可能な開発目標(SDGs)貧困撲滅と栄養改善へ2030年までの道のり

今月末にニューヨークで開催される国連総会で、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)が採択される。17ゴールと169ターゲットからなる目標が、開発途上国だけでなく先進国にも課される。目標年は15年後の2030年だ。キーワードは貧困撲滅と環境。合言葉は、「一人も置き去りにするな」である。貧困撲滅と環境に優しい持続可能な開発へ向けた目標を掲げることについて国際社会は合意することになるが、2030年までの具体的な道のりについてはまだ議論されていない。新しい開発目標を決める一方、どうやって実施していくのか、「実務的な詰め」はこれからの大きな課題というわけだ。

9月2日、国際食糧問題研究所(IFPRI)SDGsに関する討論会を開催し、「SDGsでは何が課題であり、どう対処していくべきか」議論を行った。ここではパネリストの議論を紹介する。討論会の最後に、司会を務めたナビーハ・カジ(Nabeeha Kazi)は質問を投げかけた。「もし一つだけ議題を選ぶとすれば、月末のニューヨークへ何を持っていきますか?」パネリストの答えは、「貧困撲滅」、「実施」、「データ」だった。

フランシスコ・フェレイラ(世界銀行)

  • 世界銀行は2つのゴールを見据えている。絶対的貧困を3%まで改善すること、最底辺の40%の人々への富の配分を促すこと。SGDsが貧困だけでなく、不平等の問題を扱っていることはとても喜ばしい点だ。SDGsが不平等の問題への取り組みを求めることで、単に経済成長を追い求めて絶対的貧困を減少させるだけでは不十分となった。貧困削減は経済成長を達成すれば容易に進捗していくだろうが、それだけでは不十分だ。不平等の問題を解決するためには、公平な富の配分にも着目する必要がある。
  • 多元的貧困の重要性は広く理解されつつある。つまり、貧困は単に所得だけの問題ではなく、ほかの多くの要素で構成される。しかし、どの指標を用いて貧困を定義すべきかについては、明確なコンセンサスがない。経済成長が進めば所得で計測される貧困は減少するかもしれない。しかし、他の要素はどうだろうか。

ホミ・カラス(ブルッキングス研究所)

  • 飢餓、食糧安全保障、栄養(ゴール2)が重要な課題となるだろう。どの指標を用いて達成状況を計測するかが今後の課題となる。栄養失調の子供の数は、現在のトレンドが継続すれば12%から7%まで改善すると見込まれている。しかし、ゼロにすることは困難な課題だ。課題の深刻さに比べて、栄養に関する公共投資は極めて少ない。開発途上国の栄養問題への取り組みに関する予算は一人当たり205ドル。そのうち180ドルは開発途上国政府自らの財政支出で賄われている。先進国からの政府開発援助(ODA)や海外直接投資(FDI)の貢献度は極めて少ない。
  • データ収集・分析は、複数のステークホルダーの責任と考えるべきだ。このご時世、データは必ずしも開発途上国の統計局が入手すべきものではない。技術の進歩によって、私たちは遠隔から個人や地域のデータを収集することが可能となっている。

クラウディア・リングラー(国際食糧政策研究所)

  • 農業振興と環境保全に関するゴールとターゲットはどれも重要。SDGsが開発途上国だけでなく、先進国にも目標を設定したことはとても重要なことだ。例えば気候変動など、国際社会が一丸となって取り組むべき問題を明確に示した。

アンドリュー・スティア(世界資源研究所)

  • モニタリングが重要。それぞれのゴールの達成状況を計測するために、どのようにモニタリングしていくべきか議論する必要がある。例えば、森林破壊をどのようにモニタリングするべきか。
  • 飢餓撲滅のためには、食料ロス・食料廃棄の問題と向き合わなければならない。どのように計測すべきだろうか。技術革新によって、様々な方法でデータ収集は可能となりつつあり、計測方法については議論していくべきだろう。

シェンゲン・ファン(国際食糧政策研究所)

  • 食料安全保障と栄養(ゴール2)に着目している。2013年4月頃から、これらの課題は真剣に議論されるようになった。こうした課題に取り組むためにはデータが必要であり、目標を達成するためには研究と分析が不可欠。
  • 2030年までに飢餓問題は解決するかもしれない。しかし、栄養失調の問題は深刻な課題として残るだろう。2025年までに、開発途上国の子供たちの40%が栄養失調に苦しむと見込まれる。良い知らせもある。タイはわずか20年間で栄養失調を30%から7%まで改善した。ベトナム、バングラデシュ、エチオピアも改善傾向にある。開発途上国で栄養失調を改善した例は、良い事例となるだろう。
  • 栄養失調改善の成功の秘訣は、複数のアプローチを同時に実施することだ。保健、社会保障、栄養改善、コミュニティ開発の取り組みを通じて包括的に問題に取り組むことが大切だ。

日本がドミニカへ緊急援助を開始-熱帯性低気圧「エリカ」で被災

8月27日、熱帯性低気圧「エリカ」がカリブ海の島国ドミニカを襲った。既に数十人の死亡が確認され数千から数万人の被災者が見込まれている。

これを受け、国際協力機構(JICA) は緊急援助実施を決定。援助物資の輸送を開始した。現時点では発電機、浄水器、簡易水槽が支援物資に含まれる見込み。数量、輸送日等は今後発表される。

 

参考

国際協力機構(JICA)

外務省