外部メディアに掲載された記事の一覧です。

ワルシャワの無名戦士の墓地

ワルシャワ中心部に設けられたユゼフ・ピウスツキ元帥広場。

フランスの高速道路

フランスの高速道路には街灯がない。

フランスの高速道路

フランスの高速道路には街灯がない。

ジュネーブ近郊のフランスの街へ車で出かけることがある。ミネラルウォーターで有名な街エビアン。そして、フランス第二の都市で食の街リヨン。この2都市へ出かけたわけだが、ハラハラすることに気が付いた。ジュネーブを出るとすぐに高速道路を走ることとなる。しかし、街灯が全くない。夜になると真っ暗闇を自動車のライトを頼りに走行することとなる。

余談だが、開発途上国で仕事をする場合は郊外へ出ると街灯がないため、夜間走行は禁止されることが多い。それと同じ環境が、フランスにあることは驚き以外の何物でもない。さらに恐ろしいことに、高速道路の制限速度は130キロ。真っ暗闇で視界の悪い中、130キロで流れる車列。その中にいるとなかなかスリルがあるものだ。

それにしても、なぜ、フランスの高速道路には街灯がないのだろう。

ワルシャワの平和の象徴

ワルシャワ歴史地区、旧市街ではない世界遺産。

ワルシャワ観光で外すことができないのが、旧市街。ワルシャワ歴史地区とも呼ばれるこの一角は、ユネスコ世界遺産の中でも特別な存在なのだとか。その理由は、この地区が本物の旧市街ではないことにある。

第二次世界大戦末期、ワルシャワを含むポーランド全土の街をナチスドイツが徹底的に破壊していった。ワルシャワ歴史地区一帯も例外ではなく、原形をとどめないほど破壊しつくされたそうだ。

しかし戦後、ワルシャワ市民の復興への情熱により、「ヒビの一本一本まで忠実に再現された」と形容されるほど精緻に、旧市街地区が整備された。その結果、現在この地区を訪れた観光客は皆、古い街並みの中で安らぎを覚えることができる。

まさに、平和の象徴なのかもしれない。

ワルシャワの平和の象徴

ワルシャワ歴史地区、旧市街ではない世界遺産。

ポーランドの道端の芸術

ワルシャワのストリートアートは芸術。

モルディブで港湾整備・拡張、アジア開発銀行が無償資金協力

アジア開発銀行(ADB)が、モルディブのクルドゥフシ(Kulhudhuffushi)で港湾整備・拡張を支援する。事業規模は約9.6億円(9.6百万ドル)で2019年12月の完工を目指す。

港湾整備案件としては小規模だが、8,000人の島民とその周辺の島に暮らす30,000人の住民にとっては大きな転機となる。

ADBのプレスリリースによれば、港湾のキャパシティは150隻/日から250隻/日へ改善するほか、事業実施による雇用創出効果も見込まれている。

接続性(Connectivity)の改善を通じて、経済成長だけでなく、雇用拡大や教育・保健サービスへのアクセス向上も期待されるところだ。

ミャンマーで大規模灌漑事業、アジア開発銀行が農業セクター支援

アジア開発銀行(ADB)がミャンマーで大規模な灌漑設備の改修事業を計画している。地元紙の取材に対してADBミャンマー事務所長は、「事業は2017年第一四半期を目処に開始される」と話した。

対象地域は、マグウェ(Magwe)、マンダレー(Mandalay)、サガイン(Sagaing)の3地域。農地9万ヘクタールの灌漑事業で、2.8万世帯が直接的な恩恵を受けることとなる。

事業予算は、ADBが75百万ドル(約75億円)、フランス開発庁(AFB)が25百万ユーロ(約28億円)を協調融資する。また、これに加えてヨーロッパ連合(EU)が20百万ユーロ(約22億円)を無償資金協力で拠出する見込み。


参照元:ADB-backed mass irrigation project on track to begin work during Q1 next year

タンザニア、社会保障をインフォーマル・セクターへ拡大、貧困撲滅へ政府が約束

タンザニア政府が社会保障カバレッジ拡大へ本気モードだ。サイモン・ムワンジャリ首相府シニアエコノミストが、インフォーマル・セクターへ社会保障カバレッジを拡大させることの重要性を語った。

「タンザニア政府は社会一丸となって社会保障の拡充へ向けた努力を続けていく」

国際社会は持続可能な開発目標(SDGs)を踏まえ、貧困撲滅だけでなく、日常に潜むダウンサイドリスク(病気・失業・災害など)への対応に重きを置き始めている。

個人や世帯レベルでのリスク対策に関しては、貧困削減に直接寄与することから、多くの開発途上国が社会保障制度整備の重要性を認識しつつある。

開発途上国の社会保障制度は、フォーマル経済に属する企業勤めの正規労働者を対象にしていることが多く、インフォーマル・セクターへのカバレッジ拡大が至上命題となっている。

こうした状況を踏まえ、タンザニア政府高官が明示的に「インフォーマル・セクターの取り込み」を挙げたことの意義は大きい。

今後、タンザニア政府がいかにカバレッジを拡大していくか、目が話せない。

マーシャル諸島の貧困が悪化、小島嶼開発途上国は取り残されるのか?

SDGsは小島嶼開発途上国を取り残すのか?

持続可能な開発計画(SDGs)が採択され、国際社会の関心が環境の持続性と貧困削減に向いている。持続性と貧困削減。このキーワードで思い浮かぶ地域はどこだろうか。

アフリカ、アジア。多くの方がそうであるように、開発途上国の実務に携わっている私たちにとってもアフリカやアジアに主眼が置かれることは自然である。

しかし、本当に危機的な状況にあるのは、太平洋の小さな島国かもしれない。

マーシャル諸島の貧困が悪化?

アジア開発銀行(ADB)の報告によると、マーシャル諸島の貧困率は37%。2011年の国勢調査をベースに算出されている数値だ。

「数値をアップデートすべきだ。貧困層の生活環境は全く改善していない。」

そう語るのは、マーシャル諸島の首都マジュロ支局のジョンソン特派員(ラジオニュージーランド)。彼が現地で感じた「感覚」によれば、過去5年間で目立った開発は行われておらず、雇用の創出状況にも変化が見られないそうだ。

経済成長著しいASEANやアフリカ諸国は、「最後のフロンティア」と呼ばれ、ビジネスや投資が集まりやすい環境ができている。一方、資源が乏しく、市場規模も小さい太平洋の島国には羨望の眼差しは集まっていない。

SDGsの最大の目標は、「誰も取り残さない」こと。取り残された小島嶼開発途上国から目を背けていては、目標は達成されない。