説明
山一證券倒産の裏で最後まで闘い続けた社員たちの軌跡を、緻密な取材を重ね、著書としてまとめたノンフィクション作家・清武氏。彼が新たな題材として選んだのは、2001年に発覚し、政官界を揺るがした「外務省機密費詐取事件」だった。警視庁捜査二課に属する“石つぶて”たちが、組織に抗いながらも掘り起こしたこの事件の真相とは―。“三悪人”と呼ばれた外務省役人たちが起こした衝撃的な悪事とは。
監督
若松節朗, 村谷嘉則
主演
佐藤浩市, 江口洋介, 北村一輝
¥1,320
「外務省機密費流用事件」を扱ったノンフィクションドラマ。政府の機密費や裏金を扱った事件で、作中には表と裏の動きが描かれている。政府機関で海外要人対応、調達、経理に携わったことがある人には馴染み深い業界用語が次々と登場する。また、国際会議の調整時の特有の悩み、手続き、経理処理の難しさ、官僚機構の難しさなど、手に取るように自分の経験と照らし合わせながら見ることができる。たとえば、国際会議をホストした場合に、海外要人が事前通告なしに奥様や法的な婚姻関係がないパートナーを連れてきて会食に同席させたり、同じホテルに宿泊させる場合の現場対応や会計処理の難しさなど、私も経験したことがある実例のオンパレードとなっている。当然、こうした場面で着服したり、同僚や上司に横流しするなどは持っての他。ただ、調整や手続きの困難さ、職員個人のリスクで多額の建て替えをしなければならない場面など、おそらく今も変わらぬ国家公務員の業務の闇が鮮明に描かれている。事件の本質はもちろんだが、政府関連機関での勤務経験者、国際会議の担当経験者として、いろいろと思い出しながら別の視点で見ることができるドラマだった。また、優秀な官僚の方々が過去の出来事をすべて辻褄が合うように論理だてて話す場面や、出来事の詳細を日付や金額などのデータを何も見ずに記憶を辿って話す場面など、かなり細かいところまでトップ官僚の振る舞いを描いている。
山一證券倒産の裏で最後まで闘い続けた社員たちの軌跡を、緻密な取材を重ね、著書としてまとめたノンフィクション作家・清武氏。彼が新たな題材として選んだのは、2001年に発覚し、政官界を揺るがした「外務省機密費詐取事件」だった。警視庁捜査二課に属する“石つぶて”たちが、組織に抗いながらも掘り起こしたこの事件の真相とは―。“三悪人”と呼ばれた外務省役人たちが起こした衝撃的な悪事とは。
若松節朗, 村谷嘉則
佐藤浩市, 江口洋介, 北村一輝