外部メディアに掲載された記事の一覧です。

高雄緑豆湯大王 寒い冬には台湾風お汁粉

夕食が終わったあとに、デザートを食べたいこともある。

夏場であれば、アイスクリームやかき氷が定番。

では、冬場は何を食べたらよいのだろうか。

肌寒い夜風が身に染みる季節には、暖かいお汁粉が食べたい。

そう思うのは日本人だけではなく、高雄の台湾人も同じようだ。

高雄のシニア世代が好んで通う昔ながらのスイーツショップがある。

ほんのりと甘い小豆の汁をシンプルに頂く。

緑豆もなかなかおいしい。

甘さが控えめで、何よりシンプルなのがいい。

食後にふらっと立ち寄り、フーフー言いながら啜る小豆汁は、日本の風情すら感じる逸品である。

高雄緑豆湯大王
住 所:高雄市前金區青年二路160號
TEL:07-271-1616
営 業:9:00~23:30

Lab146 デザイナーが作り出す大人なカフェ空間

家族経営のお茶屋さんやテイクアウトが多い高雄。

そんな街中で座ってゆっくりできるオシャレなカフェを見つけると心が躍る思いがする。

Lab146は、店内はモダンでオシャレなカフェ。

一階部分はカウンターや高めの椅子からバリスタの手元を見ながらコーヒーを頂くことができる。

二階部分はいかにもデザイナーが拘った空間。薄暗いムーディーな空間が広がり、ブランチを楽しむことができる。

Lab146
住 所:高雄市前金區中正四路146號
TEL:07-285-3303
営 業:8:30~19:00

永和小籠包 路上で食べる小籠包の名店

小籠包の名店は路地裏にある。

小籠包の「有名店」といえば、龍袍湯包や鼎泰豐。

しかし、小籠包の「名店」といえばここかもしれない。

知名度は負けるが、熟練の職人が路地裏で作る小籠包はまた格別。

何の変哲もない目立たない路地裏の電柱に置かれた看板。

メニューは小籠包、猪血湯、酸辣湯のみ。

スープを除けば小籠包だけである。

この店を支えてきた自信と誇りが小さな小籠包に込められている。

永和小籠包
住 所:高雄市鹽埕區鹽埕街33號
TEL:091-243-6908
営 業:11:00~20:00

小堤咖啡 高雄にある昭和の喫茶店

薄暗い路地の向こうに昭和が待っている。

小道の更に小道を入ると生活感あふれる場所にたどり着く。

古ぼけた看板。コンクリートの外装。古ぼけた窓。

ドアが閉まり、蛍光灯の光が見えなければ、そこが喫茶店と気づくこともない。

勇気を振り絞って敷居を跨ぐ。

赤茶色のシックな椅子とテーブルが目に飛び込む。

カウンターに座ってマスターと向き合う。

ジャズやクラシックなど、音楽による無駄な演出はない。

静寂の中、マスターがサイフォンでコーヒーを入れる。

店内に広がるこだわりの香り。

日本でももう見ることのなくなった昭和の「サテン」がそのまま残っている。

いうまでもなく、日本語を話す年季の入った熟練のマスターが入れるコーヒーはまさに絶品。

穴場中の穴場。

昭和を知る観光客におすすめしたい喫茶店だ。

永和小籠包
住 所:高雄市鹽埕區鹽埕街40巷10號
TEL:07-551-4703
営 業:8:30~18:00(日曜定休)

前金肉燥飯 家族経営の小さな肉燥飯屋さん

家族経営の小さな肉燥飯屋さん。

ランチが終わると午後の休憩時間に入る店が多い中、ここは朝から夕方まで空いている。

観光していてお昼時を逃してしまうこともある旅行者にとって、ありがたいお店だ。

もちろん味は申し分ない。

小腹がすいたら立ち寄ってみたいお店だ。

前金肉燥飯
住 所:高雄市前金區大同二路26號
TEL:07-272-7263
営 業:7:00~18:00

東京醤油らーめん初代麺屋祥 高雄で横浜家系ラーメン

高雄の行列のできるラーメン屋さんと言えばここしかない。

夜のみの営業で、本格的なラーメンを日本レベルで提供している。

Google Mapのレビューで低い点数をつけている台湾人のコメントを見ると、皮肉にもこの店の本気度が伺える。

お客さんが待っているときは、あとの人のことを考えて食べ終わったら無駄話せず退席すること。

水はセルフサービスで、食べ終わった食器はカウンターに上げ、テーブルは拭くこと。

これに対して、「私は客であって、ウェイターではない」と憤慨するコメントもチラホラ。

提供されるラーメンはもちろん日本風(横浜家系こってりとあっさり)。

ただ、この店の真骨頂は、味だけでなく、こうした日本のラーメン文化(立ち振る舞いや空気感)まで再現しようとしているところだ。

台湾高雄で日本のラーメン屋を全身で感じたいならここへ行かない選択肢はない。

東京醤油らーめん麺屋祥
住 所:高雄市鼓山區大順一路459號
TEL:07-272-7263
営 業:17:00~21:30

安定成長 - 事業報告(2016年10-12月期)

安定成長

2016年10-12月期の事業報告です。第二四半期から始めたコンテンツ『開発途上国に関するニュース』の影響もあり、前期はページ閲覧数(PV)が落ち込んだ一方、記事一本当たりのアクセスは上昇しました。今期は、記事一本当たりのアクセス数は安定し、PVは7.2万件まで回復しました。速報性の高いニュースコンテンツを投入すれば、安定したPVを得られる傾向にあります。

今期は引き続き、ニュースコンテンツとオピニオンコンテンツのバランスを保つことに注力しています。事業報告の詳細については、媒体資料 (2016年10-12月期)をご参照ください。

 

RAMEN初ui 替え玉あり本格派豚骨ラーメン

鳳山区の住宅街にひっそりオープンしたラーメン屋がある。

日本人が厨房を取り仕切る正真正銘の豚骨ラーメン。

現地の味に合わせたラーメンや台湾人が作るラーメンは数多あるが、ここは本物の豚骨ラーメン。

固茹での細麺に白濁スープが絶妙に絡む。

半熟卵に青ネギを乗せれば、鼻腔から日本が香る。

店名はちょっと不思議だが、味は本物だ。

夕方しかオープンしないのも、通にはたまらない。

それでもスープがなくなれば早めに閉店することもあるようなので、早い時間に訪れるのが良いだろう。

RAMEN初ui
住 所:高雄市鳳山區五權南路226號
TEL:09-881-9571
営 業:18:00~22:00

なぜカンボジアのコメ価格は暴落したのか?

相場暴落の原因

国際的なコメ価格の下落に対し、カンボジアでは何が起き、政府はどのような政策を実施したのだろうか。

カンボジアでも隣国と同様、コメ価格の暴落によって生産農家は大打撃を受けている。カンボジア特有の課題としては、精米業者(Miller)の資金力が乏しく、農家からコメを買い取ることができない事情がある。コメの生産性は高まっているが、中間業者である精米業者がコメを買い取ることができない。これでは価格下落に歯止めがかかるはずもない。

また、隣国からの輸入米の増加も国内相場の値崩れの要因と考えられる。特に、コメの輸出大国であるベトナムからの安価なコメの流入が大きな要因と考えられている。ミャンマーやタイとの市場競争も激化しており、これらの国から輸入される低価格米の供給量が国内市場で増加している。それによって、カンボジアの国際競争力が相対的に弱化する負の連鎖が起きているようだ。

カンボジアのコメの輸出に対する影響はどうだろうか。ここ数年のトレンドを見ると、カンボジア米の輸出高は2015年に急増した。2016年は例年とほぼ同程度に落ち込んだが、後半に盛り返している。

カンボジアは付加価値の高い「香り米」をブランド化し、コメの輸出を強化しようとしている。そのため、どの価格帯で相場が値崩れしているかを慎重に分析する必要があるが、現状ではこれ以上の統計データがないため詳細な分析が難しい。

いずれにせよ、隣国のコメ市場でも価格下落が続くようであれば、今後も見通しは厳しいと言えそうだ。

カンボジア政府の対抗策

こうした状況を受け、政府はどのような対抗策を実施したのだろうか。

2016年3月、カンボジアコメ協会(Cambodia Rice Federation: CRF)はカンボジア政府に対して、2つの陳情を提出していた。1つ目は、精米業者の資本(Capital)へのアクセスを確保すること。つまり、資金調達を容易にする政策をとること。2つ目は、違法なコメの輸入を取り締まること。精米業者が農家からコメを買い取りやすくすると同時に、外国からの供給量を減らすことが狙いだ。

これに対してカンボジア政府は、3月30日、国境でのコメの密輸取り締まり強化について合意した。一方、商務省高官は、「アセアン経済共同体(AEC)との関係で輸入割当量を定めることはできないが、輸入米に対する増税は可能」と発言している。

また、カンボジア政府は4月6日、農業製品に関する付加価値税(VAT)の免除を実施。農民が種を購入する際の負担を軽減するほか、精米業者がコメを買い取る際の負担を軽減し、稲作農業の国際的な競争力を高めることが狙いだ。第三四半期には、精米業者に対する低利ローンも実施したが、借りる業者が少なく、打開策とはなっていないのが現状だ。

現時点で言えることは、カンボジア政府だけでなく、各国政府が対応策を講じているにもかかわらず状況は改善していないということ。具体的なデータに基づく議論ができない現状ではこれ以上深掘りすることが難しいが、今後、精緻な調査と分析結果が公表されてくると思われる。

マクロ経済への影響だけでなく、コメの生産農家、とりわけ貧困農民に対する影響が懸念されるところだ。

 

東南アジアのコメ市場に何が起きているのか?

コメの生産地、東南アジアで何が起きているのだろうか。日本国内では話題になっていないが、コメの国際価格が歴史的な下落に見舞われている。コメの生産と輸出が経済成長を担う東南アジア諸国では、これが大きな問題となっている。

価格下落の要因は国ごとに異なり、かつ、現在進行形の事象であることから分析に使える統計データも乏しい。東南アジアのコメ市場に何が起こっているのか。今年一年のメディア報道を元に考えてみたい。

コメの過剰供給が価格下落の要因

結論から言えば、国際市場でのコメ価格の値崩れは、コメの過剰供給が原因と言えそうだ。つまり、需要に対して供給過多に陥っているため、市場価格が暴落しているということだ。

2016年第一四半期、東南アジアで発生した旱魃の影響が終わり、コメの国際価格が高騰。その後、コメの輸出国であるタイなどの生産が上向き、タイ政府が古米の政府在庫を大量に放出したことも影響し、タイ米の輸出価格が大幅に下落した。10年ぶりの安値水準

ベトナムでも供給過剰が問題となっている。昔ながらの三毛作を続けるベトナムでは、天候不順に伴う品質の低下と国際競争の激化、世界的なコメ需要の低下が原因で、120万トンの余剰米がつみあがっている。2016年1月-10月のコメ輸出量は、前年同期比18.2%減の400万トンと大幅に後退した。

国際的な備蓄量の増加、旱魃の影響による一時的な需給の変動が東南アジアのコメ市場に影響を与えていると言えそうだ。

中国の密輸取り締まりの影響

アジアの大国、中国の政策もコメ相場に影響を与えているとする見方もある。ミャンマーでもコメ価格の下落が深刻化しているが、ミャンマー政府はその原因として中国に対する輸出減を主張している。

最近、中国政府は違法なコメ輸入の取り締まり強化を行っている。これによって、ミャンマーから中国へ供給されていたコメの輸出量が減少。ミャンマー国内で行き場を失ったコメの備蓄量が増えているという。中国に対する供給量が減ったことが、コメ価格下落の原因とする見方だ。

中国政府の公式統計は公表されていないため、実際の違法なコメの輸出入量を調査することは難しい。ただ、ミャンマー政府は中国に対する輸出量を密輸であるかどうかにかかわらず、公式統計に含めている。中国側は密輸としてミャンマーからのコメ輸入の取り締まりを強化しているが、ミャンマー側の統計データからは中国に対する輸出量が減少しているとわかるということだ。

ミャンマー政府の公式統計で中国に対する供給量が減っているという状況を踏まえれば、他の東南アジア諸国から中国へ流入するコメの輸出量(密輸量)も減少していると考えられるかもしれない。