国際協力を生業としていますが、仕事以外の部分を書いていきたいと思います。国際協力仕事人はどのような私生活を送っているのか。何を考え、キャリアを選択しているのか。様々な角度からコラムを書くことで、国際協力がより身近になればと考えています。

ジョグジャカルタの朝、現地の食事と文化

朝8時、ジョグジャカルタ。遠くに山が見える。出勤時間で、バイクの量が多い。ホテルでバイキングの食事に飽きたので、外で食べようと出てきた。 さらに読む

国際会議の作り方

今回は、国際会議、特に地域会合の企画から実施までの過程を詳細に解説したいと思います。ILOの三者構成(政府、労働者、使用者)を反映した会議運営の複雑さや、実務的な準備の実態をお伝えします。

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インドネシアのジャーナリストとの付き合い方

インドネシアの社会保障政策において、メディアとの協力関係構築が重要な役割を果たしている。私は最近、労働・雇用・社会保障関連の記事を執筆するジャーナリストと夕食を共にする機会を得た。このジャーナリストは、インドネシアの大手メディア企業コンパス(Kompas)に所属し、専門性の高い記事を執筆している。 さらに読む

サッカー界の審判批判から見る日本人の客観性と主観性の問題

2024年6月19日、横浜F・マリノス対サンフレッチェ広島の試合で、広島の選手が後半開始早々に2枚目のイエローカードを受け、退場となりました。試合は横浜F・マリノスが終盤に逆転し、サンフレッチェ広島を下しました。

試合後、広島の監督はインタビューで審判を批判しました。1枚目も2枚目のイエローカードもカードに値しないもので、この試合は1人の審判によって台無しにされてしまったと述べたのです。

日本では一般的に、審判批判は許されないと考えられています。また、審判を批判することで退席処分や出場停止になることもあり得ます。日本人の感覚では、審判は絶対的に尊重されるべきであり、批判することで罰則を受けても致し方ないと考える人が多いでしょう。

しかし、仮に審判が間違っていたとしても、選手や監督は審判に苦言を呈してはいけないと考えるのは、どうもおかしな話です。審判が間違っているのであれば、監督や選手が批判している内容の方が正しいはずです。

それでも、多くの日本人は審判を批判してはいけないと主張するでしょう。そういった人たちは、「審判が間違っていると考えるのは、あなたの意見であって、客観的な評価ではない」と言うかもしれません。そのような人に「あなたはこの点に関してはどう思いますか?」と聞いてみると良いでしょう。おそらく、その人は黙ってしまうでしょう。

日本人の多くは、誰かを批判する時「客観的に見て」という言葉を使いますが、自分の意見を問われると、つまり主観を問われる時には黙ってしまうことが多いのです。客観性を持つべきだと批判することによって、全ての主観を排除し、自分も主体的に考えることをやめてしまっているのではないでしょうか。

政治家が記者に向かって「あなたはどう思いますか?」と聞いた時に答えられない記者が多いのは、この客観文化に慣れてしまったからではないでしょうか。組織対応をすることに慣れた多くの日本人にとって、組織イコールルール、ルールイコール客観という感覚が染み付きすぎていて、自分が何者なのか、自分がどう考えるのか、ある事象について自分はどう評価するのかということを主観的に考えることができなくなっています。

今回の件に関しても、その映像を見て自分はどう感じたのかで批判するなり、肯定するなりすれば良いのですが、「ルール上審判が絶対正しいので正しい」と考えてしまうのは、制度をより良くするための議論には全くつながらないのではないでしょうか。

いずれにしても、日本人の客観と主観に対する考え方と、組織や体制、ルールに対する個人の価値観の対比が浮き彫りになりました。


※この記事は、AIが筆者の音声ファイルを文字起こし・執筆し、筆者が編集したものです。

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