世界銀行がリベリアの社会保障支援へ11億円融資
5月3日、世界銀行がリベリアのソーシャル・セーフティネットプロジェクト(LSSNP)へ10百万ドル(約11億円)の融資を決定した。
携わっている仕事について書きます。
5月3日、世界銀行がリベリアのソーシャル・セーフティネットプロジェクト(LSSNP)へ10百万ドル(約11億円)の融資を決定した。
カンボジアがアジアの虎へ。アジア開発銀行(ADB)はカンボジアを「虎」と表現した。ADBが発表したアジア経済見通し(Asian Development Outlook)によれば、カンボジアは好調な経済成長を2017年まで続ける見込みだ。
カンボジアは、アジアの工場として一気に主役に躍り出た。中国やその他のアジア地域が賃金上昇に悩まされる中、安く良質な労働力を市場へ供給し続けるカンボジアは、多くの投資家や企業を魅了し続けている。
かつて東洋のパリと呼ばれるほどの繁栄を遂げたカンボジアも、内戦の影が暗い影を落とし数十年。長きに亘る不遇の時代があった。しかし、ここへきて経済成長と貧困削減が劇的に進み、ついには、アジア随一の経済成長を遂げる国となった。
好調なカンボジア経済の牽引役はどのセクターだろうか。ここ数年の動向を振り返ると、カンボジア経済は農業分野の急成長に支えられてきた。しかし、ここへきてついに工業が経済を牽引し始めたのが、今回注目すべきポイントだ。
昨年の工業の成長率は11.7%を記録し、GDPに対する貢献度がもっとも大きなセクターとなった。内訳を見ると、製造業が14.1%、縫製業が10.2%の成長を遂げ、貿易額の70%を占めるに至った。
好調な産業と、低迷する産業が明確に分かれてきた。工業だけでなく、サービス業も7.1%の成長を見込む。内訳は、金融・運輸・通信が8%、観光業が6.1%。
その一方、農業はエルニーニョ現象や干ばつの影響を受け、きわめて厳しい状況に置かれている。好調な第二次・三次産業に比べ、成長率は1.6%に留まった。
少しずつ、都市化や産業構造転換が進んでいるものの、貧困層のほとんどが農業に依拠して生活している構造はあまり変わっていない。
貧困層が多い農業セクターの不調は、これまで順調だった貧困削減にとって大きなチャレンジとなるかもしれない。また、気候変動など、農村部の人々がコントロールしきれないリスクが顕在化しており、予期せぬショックに見舞われる世帯も多いと予想される。
経済に関してのみ言及すれば、開発課題は2つある。
一つ目は、経済成長の原動力が農業から製造業やサービス業へ移ってきているが、産業の多極化はもっともっと模索されるべきところ。ミャンマー経済に投資家の目が移っており、近い将来、カンボジアの労働市場が投資家の関心を引かなくなることが大きなリスクとなるだろう。
二つ目は、農業が低迷していること。過去数年間、カンボジアは芽を見張るスピードで貧困削減を達成してきた。その原動力となったのは紛れもない、農業セクターの成長だった。米価格の上昇に伴う農村部の経済成長が貧困層の経済力を底上げし、貧困率の低下につながった。しかし、一過性の農村部の経済成長は長続きせず、ここへ来て気候変動リスクとともに経済の停滞が明白となった。貧困指標のアップデートには数年かかるが、直近の干ばつの影響など、農村部の貧困層の生活が厳しさを増していることが想定される。
参考資料
UNICEFが公開した報告書によれば、全世界で462百万人の就学適齢期の子供たちが人道危機下で暮らしている。
一方、人道支援のたった2%しか、教育分野へ向けられていないのが現状だ。
UNICEFはこうした状況を危惧し、今月23-24日にイスタンブールで開催される第一回世界人道サミット(World Humanitarian Summit)で、新しい基金(Education Cannot Wait)を設立する。
同基金は40億ドルの拠出金を募る見込み。5年以内に13.6百万人、2030年までに75百万人の子供たちへ人道危機下で教育の機会を提供することを目指す。
参照:Nearly a quarter of the world’s school-age children live in crisis-hit countries
ケニア政府が6日、同国内にある難民キャンプを閉鎖することを発表した。アメリカの大手メディアCNNが、ケニア政府高官の話として伝えたもので信憑性が高い。
これが実現されると、世界最大のダダーブ難民キャンプを含む複数の難民キャンプ(恐らくカクマ難民キャンプ等)が閉鎖される見込み。
ケニアでは近年、イスラム過激派「アル・シャバブ」によるテロや、それに伴う治安維持、難民流入による経済負担が大きくなっており、国内の政治圧力が高まっていた。
閉鎖措置に至った理由としてケニア内務省高官は、「経済、治安維持、環境等で強いられている思い負担」としており、「国際社会が人道対策の負担に責任を負うよう要請」したようだ。
この問題について、ケニア政府に対する感情的な批判や賛同が、ニュースのコメント欄にあふれている。しかし、今回の出来事の本質に迫る建設的な議論があまり聞こえてこない。
開発援助に携わる私たちがこれに同調して、評論家となっていては意味が無い。したがって、ここでケニア政府の政策の是非を議論するつもりも、国際社会の対応の賛否を議論するつもりは無いことを、はじめに断っておきたい。
今、現場でソマリア難民の移転・移住に携わる関係者にとっては、それが優先課題であることはいうまでも無い。そして、直接携わっていない開発・人道援助の実務家にとっては、今回の問題がなぜ置き、今後同じ場面に直面した際にどういった教訓を残せるか。そういった議論をすることが大切なのだと感じる。
難民に対する支援の必要性を疑う人は少ない。国家が崩壊したときに、国境の概念にとらわれていては自国民以外は助けないという発想になってしまう。「国境」ではなく、「人間」に焦点を当てよう。人間の安全保障の基本的な考え方はそこにある。
この人間中心の人道支援・開発援助は広く人々に受け入れられている。そして、日本政府や国際協力機構(JICA)の開発援助の基本的な考え方となり、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が難民支援を行う重要な後ろ盾ともなっているコンセプトだ。
国際社会を見渡すと、難民を支援すること自体に反対する人は少ない。しかし、当事者となると話は別だ。そこに今回の問題の本質がある。
なぜ、ケニア政府は難民キャンプを閉鎖することを決定したのか?その答えは、ケニア政府自らが明らかにしている。
前述のとおり、「ホスト国の負担」に尽きる。ホスト国の負担が大きすぎ、国際社会のホスト国に対する支援が不十分。負担と利益のバランスが欠如していることが原因というわけだ。
ケニア政府は、人口1万5千人のダダーブという小さな町で30万人以上のソマリア難民を受け入れている。国内にはそれをはるかに上回るソマリア人難民が居住し、それに紛れてテロリストも流入しているのが実態だ。
ダダーブ難民キャンプ周辺には、難民とホストコミュニティによって5,000店が営業し、年間25億円(25百万ドル)を売り上げる。一方、地元の町には370店舗しかなく、売り上げは1.3億円(1.3百万ドル)。これは、この地域が含まれる北東州のGDPの25%に相当するそうだ。
ダダーブ難民キャンプには、この他に多額の援助資金が流入している。2007年に44億円だったのが、2010年には100億円となった。
一方、この巨額の援助資金のうち、たったの1.9億円程度しか、ホストコミュニティにとって有用なインフラ投資へ向けられなかったようだ。また、ホストコミュニティへの直接的な開発援助も、2007年の2億円から2010年の5.5億円と微増するに留まった。その結果、難民キャンプによるホストコミュニティに対する経済効果は、14億円程度しかなかったようだ。
また、別の調査では、ケニアがダダーブ難民キャンプを閉鎖することによって失う機会損失は、年間11億円であり、1万件の雇用が失われるとしている。
こうした状況を受け、ウィリアム・ルト副大統領は、「ソマリアとのビジネス機会、経済効果を失ったとしても、国土の安定を優先する」と語っていた。
ケニア政府の言葉を借りれば、ホスト国は「『国際社会』が平等に難民支援の負担をする必要がある」と感じているようだ。
では、国際社会とは何のことだろうか。
ある人は、「国際社会は国際機関やNGOを通じて人道支援に多額の予算を拠出し、難民支援の運営経費をすでに負担している」と主張するかもしれない。また、ある人は、「国際社会は軍事支援を行い、テロとの戦いを支援し、治安の安定に貢献している」というかもしれない。
どちらも一理あるだろう。
しかし、現実問題として、当事者であるケニア政府が、「それでは足りない」と主張していることを真摯に受け止めなければならない。
いろいろな問題提起の仕方が考えられるが、たとえば、ホスト国やホストコミュニティを支援する枠組みや専門機関は存在するのか。
難民支援を行う国際機関は存在する。今回閉鎖対象となっているダダーブ難民キャンプやカクマ難民キャンプを四半世紀運営しているUNHCR。人の移動、移民を専門とする国際移住期間(IOM)。
人間の安全保障のコンセプトにもあるように、不利な状況に置かれている人々を国家の枠にとらわれず支援する枠組み・組織の必要性が認識され、こうした機関が重要な役割を担っている。もちろん、これは優れた枠組みであって、到底批判されるべきではないし、する人もいないだろう。
一方、なぜ、難民を受け入れている国を包括的に支援する専門機関は(私の知る限り)無いのだろうか。現状では、「開発援助」というたくさんあるニーズの中で、開発援助実施機関やドナー国の「裁量」でホストコミュニティを支援しているのが実態だ。
ホストコミュニティの支援にも専門機関が必要なのではないだろうか。「気が向いたときにアドホック」に援助を実施するという努力を国際社会はしてきたのであるが、結局のところ、足りなかったのが今回のケースだ。
四半世紀も月日が経てば、「世界最大の難民キャンプ」というキャッチーなテーマへの支援は続くが、ホストコミュニティという地味で目立たない分野は否が応でも支援が減る。
専門機関があれば、自分の所掌分野の仕事に必死に取り組み、仕事が減りそうであれば、必死で予算や仕事を確保する。組織やそれに準ずる枠組みがあれば、もっと組織的に国際社会がホスト国を支援することができるのではないだろうか。
最後に、留意いただきたいことは、人道支援に携わる方の現場での努力だ。難民支援に携わる方、友人はたくさんいる。そして、専門家として人道支援に携わる彼らは、現場レベルでできる限り、ホストコミュニティへの配慮もしているのが実態だ。
難民支援に関与している人や機関は、私が知る限り、現地の社会・経済に配慮し、物資調達も地産池消で地元で試みるなど、あらゆる努力をしている。
今回の記事で問題提起したかったことは、そうした努力にもかかわらず、当事者であるケニア政府は国際社会の負担が足りない、と感じていることにある。もはや、既存の開発援助や人道支援の枠組みで、ホストコミュニティをアドホックに「裁量」で支援していくことには限界があるのではないだろうか。
組織的に国際社会がホスト国を支援する枠組みが今後必要となってくると感じる。
※この記事は、議論のきっかけをつくるたたき台として執筆しました。現場で活躍する方からのご寄稿お待ちしております。
参考記事
ジャマイカ政府が43億ドル(約4,700億円)を社会保障事業へ予算配賦する。社会保障プログラムを通じた教育・保健の拡充が狙い(The Programme for Advancement Through Health and Education (PATH) through the Social Protection Project II)。
このプログラムは労働・社会保障省によって実施され、国際復興開発銀行(IBRD)が融資している。
2016-17年に、32万人が2ヶ月に一度のサイクルで現金給付を受ける見込み。給付は、学生に対する交通費の支給、高等教育の奨学金を含む。
そのほかにも生計向上、年金、管理情報システム(MIS)整備などに対する支援がプログラムに組み込まれる予定。
70歳以上の全ての高齢者へ老齢年金を給付する社会保障プログラムが始まった(Universal Pension)。タンザニア沖に浮かぶザンジバルで実施されるこの試みは、東部アフリカでは始めてのケース。
受給要件は年齢のみで、保険料の支払いは不要。全ての高齢者が月額9タンザニアシリング(1,000円相当)を受給する。
現在、ザンジバルには60歳以上の高齢者が約60,000人の居住しており、2005年と比較して11,000人の増加傾向にある。
一方、多くの人々はインフォーマル経済で生計を立ててきており、社会保障基金(Zanzibar Social Security Fund)の受給資格を有していないことが課題となっていた。
今回の給付によって、高齢者の保健サービスへのアクセス、貧困削減が期待されており、今後、プログラムのインパクト評価を通じて効果が検証されることとなる。
HelpAge. 2016. Zanzibar’s new universal pension the first of its kind in east Africa
BBC. 2016. Zanzibar’s pioneering pension scheme.
青年海外協力隊(通称:JOCV)の開発途上国ブログをフォローしている読者の方は多いと思います。最近では、多くのテレビ番組が、「こんなところに日本人」、「世界で活躍する日本人女性」など、いろいろな切り口でJICAや青年海外協力隊の関係者を紹介しています。
開発途上国で生活し、仕事をする。それ自体がコンテンツとなる時代の到来を感じさせます。
特に、青年海外協力隊は、39歳以下の若者が数年開発途上国で仕事をする機会を提供するプログラムで、多くの民間企業が企業研修に活用し始めているほど、期待を集めています。
このように注目されている青年海外協力隊ですから、個人ブログをフォローしている人が多いのではないでしょうか。こんなまとめ記事まで書かれていたりしますし、相当多くの方が読んでいるのではないかと思います。
ちなみに、私のお気に入りはこちら。ネパールに派遣されている青年協力隊員のブログで、更新頻度が高いだけでなく、内容が多岐に亘り、時々ぶっとんでいます。
さて、本題です。実はあります。公式ブログ。
青年海外協力隊を派遣している国際協力機構(JICA)が、実は、公式ブログ「JICAボランティアの世界日記」を密かに運営しています。
そもそも、JICAが青年海外協力隊を派遣しているとはご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、れっきとした公式ブログです。
活動している国、分野、派遣タイプからお気に入りの隊員のブログを検索することができます。
隊員によって更新頻度はマチマチですが、圧倒的な隊員数により、毎日数件の記事がアップされているようです。
現場から直接本人がレポートする、最強のメディアコンテンツだと感じます。
まず、消極的な理由。運営側からすれば、個人ブログが乱立するとほぼ無法地帯となり、コントロールできなくなるリスクがあります。個人ブログは多くの場合匿名で書かれているので、関係者による組織や個人に対する感情的な批判の場になるリスクです。これを記名でかつ、公式ブログで発信の場を提供することでリスク軽減となるのでしょう。
一方、積極的な側面もあります。AKBやおニャン子クラブ的な発想です。つまり、公式ブログでは、青年海外協力隊員本人を検索できるシステムになっています。好きな隊員を検索して、毎日ブログをフォローすることが可能となっています。
これはまさに、AKBと同じモデルではないか。身近に協力隊員を感じ、ファンとしてブログをフォローする。なんと斬新な発信方法なのでしょう。皆さんも是非、「推しメン」隊員を探してください。
しかも、RSSで隊員個人のページを購読できるようになっています。これはもう、AKBですね。日本人が開発途上国にいるというだけでコンテンツになる時代ですから、ビジネスモデルとしては素晴らしいと思います。
ちなみに、AKB48のファンクラブ名は「二本柱の会」ですが、青年海外協力隊のファンクラブができれば訓練所のある二本松にちなんで「二本松の会」がぴったりきそうです。
開発途上国で活躍する日本人が自分の声でドンドン発信したら面白い。そう思って、The Povertistを始めました。今回ご紹介した公式ブログは、ある意味でThe Povertistがやりたかったことを実現している点で共感します。
「ここをこうしたらもっとよくなる」と思った点もありました。
ブログの見せ方です。個人ブログを検索するシステムは良いのですが、逆に言えば、検索しなければ記事へたどり着けないのが惜しいです。「推しメン」を探すには良いシステムですが、開発途上国の出来事に関心のある読者も多いと思います。
「推しメン」の引き抜きではありません。公式ブログと当サイトの読者層はだいぶ異なると思いますので、読者層の重複はありません。公式ブログへ投稿している隊員の中には、開発課題を分析し、検証している人もいれば、日常の出来事を日記として書いている人もいます。
The Povertistでは前者の隊員の皆さんからの投稿をお待ちしています。現場の出来事は「おもしろいコンテンツ」だけではなく、開発援助を生業とする実務家にとって、実際の政策分析・立案、案件形成に大いに役立つ「リアリティの宝庫」です。
企画、投稿などお気軽にご連絡ください。ご関心あれば、躊躇なく以下のリンクをクリック。お待ちしています。
アフリカのニュースメディア「Star Africa」によれば、世界銀行はナイジェリアの貧困層向け社会保障プログラム(Social Protection and social safety net for the poor and vulnerable)へ5億ドル(約550億円)の支援を用意しているようだ。
ナイジェリアはこれまで、25億ドル(約2,750億円)をかけて社会保障制度・セーフティネット構築に予算を割いてきた。これは2016年の国家予算の9%にあたる。
プログラムは最貧層100万人に対し、毎月25ドルの現金給付を行うもの。
なお、世界銀行の支援金額の70%が貧困層に対する給付金となる見込み。
情報元:World Bank to support Nigeria’s social protection programme with $500m
英国サセックス大学開発学研究所(IDS)は、今年で設立50年を迎える。英国開発庁(DFID)のブレーンとして、世界の開発業界・援助潮流のブレーンとして牽引してきた。
このたび、50年を記念して論文集を発表した。開発学のこれまで、現在、そしてこれからをテーマとした読み応えのある構成となっている。
開発援助潮流の系譜だけでなく、これから何が起こり、何が課題となっていくかの展望が興味深い。
たとえば、これまではジェンダー主流化がトピックだったが、セクシュアリティ(同性愛を含むトピック)もトピックとして議論されている。
気候変動、都市化、社会保障、ガバナンスなど、幅広いトピックを扱っているため、ご自身の専門分野について目を通してみてはいかがだろうか。
アフリカやアジアで活躍している実務家の皆さんは、休暇でヨーロッパ旅行を考えている方も多いかと思います。その夏休み、少し勉強に割いてみてはどうでしょう?
夏休みくらいは何も考えずにのんびりしたい。人生これまでそう考えて生きてきました。しかし、社会人が大学のコースに通うことが一般的なヨーロッパの若者にとっては、サマースクールに通うこともまた一般的なようです。家族連れで旅行に行くついでに「1週間だけ勉強するか」と軽いノリで、長期休暇の一部を勉学に充てる人もいます。
サマースクールが一般的な要因は、いくつかあると思います。日常的に日本企業のような強いプレッシャーの中で仕事をしていないために気持ちに余裕があること。休暇取得がしやすい職場環境であること。就学のための休暇が年次有給休暇とは別に取得が可能なこと。
ヨーロッパの多くの大学が秋から春にレギュラーコースを開講し、7月~8月はサマースクールを別途開講しています。授業料も良心的で、宿泊費込みで1,000ユーロくらいから色々選べます。気力と体力と時間があれば、ハードルは低そうです。
大学と学部の数だけコースがありますから、コースレベルは上級から入門まで幅広くあります。また、単位をとることができるコースもあるので、今後留学を考えている方や現在大学在籍中の方にとっては良いかもしれません。
最終日に試験があるコース。成果発表に対してフィードバックを得られるコース。様々なコースが用意されているのは嬉しいです。
「死ぬまでに絶対訪れたい秘境10選」と、煽るブログ記事が最近流行っています。正直なところ全てのコースにいったことがあるわけではないので、ここで「おすすめ!」と言ってしまうと、一昔前にはやった「ステマ」と同じです。真面目すぎて「めんどくせー」と思ったあなた。すみません。
何もご紹介しないのも「アレ」なので、同僚から教えてもらった「おすすめ!ウェブサイト」を紹介します。その名も『INOMICS』。サマーコースだけでなく、オンラインコースや開発学、経済学の修士課程コースもまとめられていて、検索することができます。
10選はしませんが、その中からいくつか受講したいなと思うものをご紹介します。
経済学に関しては説明不要。イギリス屈指の名門校だけあって、70コース以上がリストされており、その数では他を圧倒しています。開発経済学のコースがあります。ロンドンへ遊びに行くついでなら、LSEはアクセスも最高でしょう。
パリ派の方もいるでしょう。「21世紀の資本」で一躍時の人となったトマ・ピケティが設立メンバーなだけ、マクロ経済と不平等に焦点を絞ったコースが用意されています。
政策評価のコースが用意されています。担当案件の貧困削減効果は?自由貿易の政策効果は?最低賃金を導入した際のインパクトは?そうした質問に答えるための手法を学べそうです。
イタリアの大学も北から南まで様々なコースがありそうです。
バルセロナなど、観光地として人気の地区にも大学はあり、コースがあります。ビジネスに強い大学が並んでいる印象です。