緒方貞子を評価していなかったが、気付けば彼女の敷いたJICA人生を歩いていた
こんなことを言うと怒られるかもしれないが、緒方貞子という人物をそれ程評価していなかった。
私がJICAで働き始めた当時、緒方さんはキャリアの末期。 さらに読む
こんなことを言うと怒られるかもしれないが、緒方貞子という人物をそれ程評価していなかった。
私がJICAで働き始めた当時、緒方さんはキャリアの末期。 さらに読む
アジアの貧困と開発に関する記事をニュースサイト「Poverty Asia」から切り抜いてまとめました。ヘッドラインのみ掲載していますので、詳しくはニュースソースをご確認ください。
Poverty and a lack of parental support have forced many children in the Mekong Delta to drop out of school and face a very high risk of falling deeper into poverty.
From restoring degraded land to financing hydro-power dams and creating jobs for refugees, the world needs to come up with more innovative solutions to the linked challenges of climate change, poverty and insecurity, the president of the World Bank said.
Domestic and Small Industries Development Committee Office Khotang is all set to launch a micro-entrepreneurship development project for alleviating poverty in the district.
Euronews spoke to Jana Hainsworth, the Secretary General of Eurochild – a network of organisations working with and for children across the continent.
The United Nations’ International Fund for Agricultural Development (IFAD) has pledged $55 million for two projects geared toward poverty reduction in rural areas in the countryside, the Department of Agriculture (DA) announced on Friday.
It might be time for the government to rethink its policy on the CCT because despite spending P65 billion a year on the program, there were no significant improvements in the poverty rate, literacy rate and mortality rate in the country.
Ethnic minority development targets must be included in the 2016-2020 Socio-economic Development Plan, said participants at a forum in Ha Noi yesterday.
国際労働機関(ILO)が開発途上国の社会保障制度拡充へ向け、社会的保護の床拡充へ向けたフラッグシッププログラムを開始する(Building Social Protection Floors for All: Global Flagship Programme Strategy)。
世界の人口の73%が社会保障へアクセスできていないことを受け、持続可能な開発目標(SDGs)では社会保障に関するターゲットが設定された。また、SDGsが掲げる「2030年までの貧困撲滅」を達成するためには、貧困から抜け出した人々が再び貧困状態へ陥るリスクを軽減するセーフティネットの重要性が指摘されており、開発途上国における社会保障の役割はますます大きくなってきている。
ILOのフラッグシッププログラムは3つの構成で包括的に社会保障へのアクセスを改善することを目指す。
省庁・開発パートナー・市民団体・民間セクターなどあらゆる関係者からの意見を集約し(国民対話:National Dialogue)、一つの戦略を策定するプロセス。
様々なアクターが大中小のパイロット事業を展開していることが多く、それらをどう効果的に組み合わせていくのが全体最適となるかがポイントとなる。案件効果だけでなく、スケールアップした際の財務持続性についても検証する必要があり、費用対効果などのエビデンスが求められる。
戦略と個別プログラムの制度設計が固まれば、オペレーションをいかに効率化するかが残された課題となる。実施機関の能力強化を通じて、プログラムの狙いやデザインが確実に実施されることを目指す。また、最新技術(ITなど)の有効活用も検討される。
さらに、特定の脆弱層をターゲットとした社会政策もテストされる。子供、気候変動、家政婦、母子保健、移民、老齢、障害、失業など、幅広いセクターの開発課題に対して社会保障がどのような役割を果たせるか、パイロット事業を通じた分析が行われる予定だ。
すべての人々へ最低限の社会保障を提供すること(社会的保護の床)を目指し、途上国政府・国際機関・ドナー諸国・民間セクターの力を一つにまとめることができるかがカギとなりそうだ。
※フラッグシッププログラムの対象国
カンボジア、インド、インドネシア、ラオス、ミャンマー、パキスタン、東ティモール、ベトナム
カーボベルデ、カメルーン、レソト、モザンビーク、ニジェール、セネガル、トーゴ、ザンビア
キルギス
パレスチナ
エルサルバドル、ホンジュラス、パラグアイ
本年も多くの方にお世話になりました。少し早いですが、年末のご挨拶にかえて、書かせていただきます。 さらに読む
築120年のアパートの自宅には、当然のことながら洗濯機がついていない。
つければよいといわれるかもしれないが、配管がないのでつけられない。 さらに読む
英国サセックス大学開発学研究所(IDS)が開発途上国の社会的保護(Social Protection)に関する短期コースを開講する。社会政策に携わる政策決定者、実務家、研究者を対象として開講されるこの集中講義は今回で4回目の開催となる。
プログラム構成は次の通り、概念から案件デザイン・モニタリング・評価まですべて網羅されており、短期集中コースならではの構成となっている。また、講義はアフリカの社会的保護セクターの重鎮スティーブン・デブラ(Stephen Devereux)と子供の貧困に関する将来有望な研究者キーティ・ローレン(Keetie Roelen)が担当する。
第一回 社会的保護概論
第二回 社会的保護プログラムの案件デザインと実施方法
第三回 社会的保護に関する研究成果とエビデンス
講義日程は2016年6月27日(月)から30日(木)の4日間。応募締め切りは2月12日(金)。2月末日頃に合格者へ通知と請求書が届く。受講料は1,450ポンド。同様のプログラムがIDSの修士コース(MA Poverty and Development)に含まれている。修士コースの年間授業料が14,800ポンドであることを考えれば、社会的保護だけを集中的に学びたい方にとっては破格の受講料といえるだろう。
さらに詳細な情報はIDSホームページをご覧いただきたい。
水資源の適切な管理は、持続可能な開発目標(SDGs)が扱う多くのセクターへ影響するトピックかもしれない。12月14日のワシントンDC開発フォーラムの勉強会のテーマは、「開発途上国の安全な水へのアクセス-現状とJICAの取り組み」だった。ここでは議論のまとめを簡単に紹介したい。
SDGsが採択され、かなり網羅的なゴールやターゲットが定められた。一方、各ターゲットに関するモニタリングや指標をどうするかは合意されておらず、順次決まっていくこととなる。
指標に関する大きな課題は、データ収集にある。特に多くのアフリカ地域では、安全な水へのアクセスに関する既存のデータが少ない。SDGsの達成状況をモニタリングするために膨大な予算をデータ収集に割くことは本末転倒だ。こうした状況を鑑みれば、現状では全ての指標をモニタリングすることは難しいのかもしれない。
国際協力機構(JICA)は次の四本柱に取り組んでいる。水業界で今もっともホットなのが統合的水資源管理である。これまでは、水セクターは「水屋さん」の領域だったが、水に携わる関係者はかなり多い。上下水道はもちろんのこと、農業、防災、保健など、省庁・機関横断的な課題であることは想像しやすい。既存の縦割り行政へ挑戦状をたたきつけるのが統合的水資源管理であり、より効果的な水資源管理を実現するための試みとして注目を集めている。
無収水(Non Revenue Water)の割合を減らすことが、持続可能な水資源管理の成功のカギとなる。つまり、供給コストを下げ、売上をあげることがビジネスとして水供給を成り立たせる秘訣というわけだ。開発途上国における無収水の原因は、主に漏水、盗水、料金徴収、量水器管理の不備などであることが多い。
日本は無収水が極めて少なく、世界トップクラスの効率性を維持している。イギリスやアメリカなどの先進国でさえ開発途上国並みに無収水が多く、日本が世界に誇れる技術とサービスを兼ね備えていると言える。日本のパフォーマンスが高い理由は、メンテナンスへの意識の高さ、品質管理のきめ細かさなどにある。
また、日本の水分野の大きな特徴は地方自治体の専門家が活躍していることだ。地方自治体が開発途上国へ技術協力している例は世界中を探しても珍しい。たとえば、東京都、横浜市、北九州市は、水分野の専門家を派遣し、開発途上国の実施機関の技術向上に貢献している。こうした流れは、地方活性化やオールジャパンとしての国際協力といった観点からも良い事例と言えそうだ。
水セクターでは、貧困層への配慮も欠かせない。毎年180万人の子供が下痢で亡くなっており、きれいな水へのアクセスがあれば助かる命が日々失われている。
水セクターを取り巻く課題は深刻だが、同時にジレンマもある。水資源管理を持続可能なシステムとして成立させるためには、ビジネスとして成功させる必要がある。一方で、料金を払えない人々に対して水を供給することも大切だ。ビジネスとして持続させなければ、開発パートナーや地元の有力な政治家の「一声」がなくなれば、水の供給がなくなってしまう。それでも、一時的な対応で終わってしまっては意味がないので、事業として成り立つかを第一に考える必要がある。
開発途上国でよく見られるのは、政府の政策で貧困層向けに無償で水を供給したり、補助金を出している例がある。水供給を持続可能なものとするための努力をする一方、貧困層への配慮を含めた包括的な取り組みを実施していくことが最も現実的な解決策なのだろう。
こうした取り組みを実現するための後押し(資金提供・計画策定)をすることが開発パートナーの役割なのだろう。民間セクターも交えてビジネスとして成功させる方策を練ると同時に、省庁横断的な議論の中で貧困層への配慮をどう盛り込むか考えることが大切かもしれない。
オンラインマガジン-The Povertist-を通じて開発途上国のネタや開発援助業界の話を紹介しています。
日本の開発業界を盛り上げるには、実務に携わっている人が自分の言葉でもっともっと発信していかないといけない。 さらに読む
ミスター・マーケットとは株式市場のことで、投資家ベンジャミン・グレアムが使った言葉だ。日本、イギリス、カンボジア、ケニア、ニュージーランド。いろいろなところに住んできたが、ここまで資本主義を意識させられる国はなかった。 さらに読む
ラストマイル、開発途上国の貧困撲滅までの道のり。過去数回にわたって紹介してきた書籍「The Last Mile」だが、プロモーションビデオが公開された。とてもわかりやすくポイントがまとまっているので、通勤電車の中の3分間をこれに割く価値はある。
20世紀半ばから、世界の貧困率は毎年約1%ずつ減ってきた。これがこのまま続けば、貧困率がゼロとなる日も近いのだろうか。
そうは問屋が卸さない。これから開発途上国が経験する貧困撲滅への旅路は、世界がこれまで歩んできた道のりとは全く異なるものとなるだろう。
The Last Mileは3つの課題を浮き彫りにし、それらへの包括的な取り組みが2030年までに世界がとるべきアプローチと主張している。
1. 脆弱国の貧困削減
これまでの貧困削減は主に安定した国や地域で達成されてきた。紛争の影響を受けている脆弱国(Fragile States)に関しては、貧困率がほぼ変化していない事実がある。
2. 生産性の高い職が少ない
貧しい家庭が最も頼りにしている収入源は、労働だ。労働力を提供することで生計を立てている家庭が多い。しかし、低所得国には生産性の高い雇用機会を創出することができないでいる。必然的に低収入の単純労働しか、貧困家庭は受けることができない。
3. 貧困リスク
貧困ラインを越えることが、貧困の卒業ではない。貧困ラインの2倍の所得を得るまでは、再び貧困ラインを越えて貧困状態へ戻ってしまうリスクが極めて高い。
余談となるが、フラッグシップレポートの類はプロモーションビデオを作ることがトレンドとなっている。開発業界のレポートや書籍は分厚いことが多く、政策決定者や実務家は読む時間がないことが多い。読まれずにインターネットのどこかへ埋もれてしまうレポートの数々を効果的に宣伝する素晴らしい手法だ。日本の開発援助業界ではまだ導入されていないが、研究成果のの広報で大きな可能性を秘めているかもしれない。
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