国連職員の仕事と夏休み、今後のキャリア、地元士幌町の政治、AI

ユーチューブライブ「2024年7月13開催の国際協力の裏側#5 国連職員の仕事と夏休み、今後のキャリア、地元(士幌町)の政治、AI」の文字起こしをもとに書いた記事です。

今週の振り返り

約1か月前から私は映像コンテンツの発信を開始し、この期間を通じてどのようなトピックに需要があるかを把握できた。当初は頻繁に更新していたが、今後は頻度を調整しつつ、日常業務に関連した内容を中心に無理のない範囲で発信を続ける予定だ。英語での業務報告的な内容はLinkedInを中心に行っている。主にLinkedInのプロフェッショナルネットワークに向けて、半ば業務報告的な内容を動画で発信し、広報と上司への報告を一石二鳥で行っている。一方、日本語での緩やかな内容発信は現在の形式を維持し、日本の方々に向けて、インドネシアやILOの仕事、国連の仕事、あるいは私の個人的なキャリアに関心のある方に発信していく予定だ。

最近の業務内容として、ジョグジャカルタへの出張があった。世界遺産のボロブドゥール寺院から車で1時間ほどの場所で開催された年金関係の国際会議に参加した。この会議では、インドネシア財務省や金融庁の関係者、さらには日本の生命保険会社の方々とネットワークを築く貴重な機会を得た。

また、新規案件の事業承認を得るための審査プロセスに取り組んでいる。他の国連機関やWorld Bank、アジア開発銀行などと協働するプロジェクトの企画書作成や予算積算などの作業を行った。

さらに、労働省から雇用保険改革に関する重要な会合への出席を要請された。この機会を活用し、インドネシアの雇用保険制度の更なる改善に向けた議論を行う予定だ。具体的には、給付期間の延長や、産休給付の社会保険化などが主要な議題となる見込みだ。

プライベートでは、ジャカルタのカメラ専門店「フォーカスヌサンタラ」で購入したカメラを使って街中での撮影を楽しんでいる。現地の写真愛好家との交流も始まり、インドネシアの日常生活を捉えた写真をSNSで共有している。

国連職員の夏休み

7月に入り、多くの国連職員が長期休暇に入る時期となった。欧米の職員を中心に、1か月以上の長期休暇を取得する慣習がある。これは、個人主義的な組織文化や高ストレスの業務環境から一時的に離れ、心身をリセットする機会として機能している。

この長期休暇の習慣は、日本人職員にとっては馴染みが薄く、適応に苦労する面もある。しかし、組織の特性を理解し、自身のワークライフバランスを見直す良い機会でもある。私自身も、休暇中にロンボク島で夕日を眺めるなど、リフレッシュの時間を大切にしている。

国連職員の仕事

多くの日本人が抱く国連職員のイメージは、現場での人道支援活動や国際的な会議への出席など、華々しい側面に偏りがちだ。しかし実際の業務は、各国政府との地道な政策協議や制度設計支援など、表舞台に立つことの少ない専門的な仕事が中心となる。

例えば、私の日常業務は、インドネシア政府の関係者と会議室で長時間に渡る議論を行い、法律の改正案を検討したり、社会保障制度の設計を支援したりすることが多い。これは一見地味な仕事に見えるかもしれないが、一国の社会システムを形作る重要な役割を担っている。

国連職員の課題として、私生活とやりがいのある仕事のバランスを取ることの難しさがある。また、頻繁な異動により住む場所が定まらないこと、契約の不安定さとパフォーマンスが必ずしも結びつかないことなども挙げられる。これらの課題は、キャリアの長期的な展望を描く上で大きな障壁となっている。

私の場合、インドネシアでの雇用保険制度創設、年金制度改革、産休制度の拡充、労災保険の見直しなど、社会保障政策の幅広い分野で支援を行ってきた。特に、2021年に導入された雇用保険制度は、それまで存在しなかった制度を一から構築したものだ。現在、約1200万人が加入する大規模な制度となっている。

以前のベトナム赴任時には社会保険改革に携わるなど、アジア地域の社会保障制度の発展に貢献してきた実績がある。これらの経験を通じ、大規模な制度改革を成し遂げた達成感がある一方で、次のステップに向けた模索も始まっている。

今後のキャリア

40代を迎え、国際機関でのキャリアの転機を迎えつつある。組織内でのスペシャリストポストは限られており、昇進の機会も少ない。例えば、現在のP4ポストから上のP5ポストは、アジア地域全体でも2つしかない状況だ。そのため、専門性を活かしつつ新たな挑戦を模索している。

具体的には、日本への貢献を視野に入れたキャリアの複線化を検討中だ。例えば、地方行政支援や投資家としての地域貢献など、これまでの国際経験と外国政府に対する公共政策のアドバイス業務の経験を日本の地域発展に活かす方法を模索している。

また、副業やプロボノ活動を通じて、日本の地域社会との関わりを深めることも検討している。休暇を利用して日本に帰国し、地方自治体の政策立案に協力したり、地域の事業に投資したりすることで、グローバルな経験を地域に還元することができるだろう。

一方で、国際人として外国に住み続けることを選択する同僚も多い。日本を離れて国際機関で働き始めた動機が、日本社会への不満や違和感にある場合、帰国を望まない傾向にある人も多いようだ。私自身は、日本人としてのアイデンティティを大切にしつつ、グローバルな視点を持ち続けたいと考えている。

地元士幌町の政治と都知事選を見て

最近の東京都知事選をきっかけに、私の地元である北海道士幌町の政治状況について考え始めた。人口減少が進む士幌町では、若者向けの政策が不足している印象を受ける。

士幌町は、私が生まれた1980年代半ばには約7000人の人口があったが、現在は6000人を割り込んでいる。このような人口減少は、多くの地方自治体が直面している課題だが、その対策は十分とは言えない状況だ。

例えば、給食無償化など子育て世代への支援は評価できるが、サウナや露天風呂の改修といった投資の妥当性には疑問が残る。年間予算90億円のうち、12億円をサウナと露天風呂の改修に充てるという計画は、費用対効果の面で疑問が残る。サウナブームの終焉が近いことを考えると、より長期的な視点での未来への投資が必要だ。

グリーンツーリズムの推進や、気候変動を見据えた新たな農作物の導入を見越した産業振興、さらにはAI関連のサーバー誘致など、地域の特性を活かした産業振興策を検討すべきだろう。また、ワインや日本酒など、地域の特産品開発にも可能性がある。

特に懸念されるのは、町長選挙が半世紀近く行われていないことだ。民主的なプロセスを経ずに町のリーダーが選ばれている現状は、新しいアイデアや変革の機会を失わせている可能性がある。さらに、町が衰退し続けているにもかかわらず、誰も町長選に立候補しないことは深刻な問題だ。若い世代や現役世代の声を反映した政策立案が急務だ。

AI活用の現状

業務効率化のため、様々なAIツールを積極的に活用している。以前多用していたChatGPTは最近使用頻度が下がったが、代わりにClaude AIを頻繁に利用している。

また、Nottaという音声文字起こしAIは、会議の議事録作成や動画コンテンツの文字起こしに活用している。DeepLによる高精度な翻訳は、インドネシア語の文書を英語に翻訳する際に重宝している。これにより、インドネシア政府の文書や法律文書を迅速に理解し、対応することが可能になった。

Evolveによる写真編集は、趣味の写真を現像するのに使っている。編集能力のない私でも簡単に雰囲気のある現像ができるツールだ。

これらのAIツールの活用により、文書作成や情報処理の効率が大幅に向上した。今後も新しいツールや技術に積極的に取り組み、業務の質と効率の向上を目指していく。


※この記事は、AIが筆者の音声ファイルを文字起こし・執筆し、筆者が編集したものです。