人事評価の目標設定で気をつけていること

どの会社や組織でも予算年度の始めに新年度の目標設定を行う。この際に気をつけることは、必ず達成できる目標を設定するということ。その上で上司との交渉になるわけだが、なるべく低い目標を設定することが上司との交渉における勝利の条件。低い目標で合意できれば、交渉を有利に進めることができたということになる。ただし、気をつけなければならないのは、低い目標設定をして「サボる」ということではなく、軽々とその目標を超えて1.5倍、2倍の成果を上げるということに価値があるということ。そうすることで自分の評価は悪くはならないし、上司としても良い評価を与えやすくなる。

もう少し詳細に私が何に気をつけていることを考えてみる。目標設定の時点で、既に終わっている仕事があれば、新年度の目標に必ず入れるようにしている。もちろん、前年度の成果として既に報告済みであれば重複した目標設定を行うことはできない。そのため、前年度の成果報告の時点で、若干出し惜しみをする。そのうえで、翌年の目標設定に持ち越す。

たとえば、レポートを作成し、出版するといったタスクがある場合。頑張れば前年に出版することはできたのだけれども、出版作業を全て終えておいて、ウェブサイトへの公開をあえて今年に持ち越す。昨年の成果として「レポートの中身を完成させた」と報告し、今年の成果としては「出版作業を行い、発行した」と報告する。こうした小さな活動の積み上げを何層にも重ね合わせることで、成果報告を予算年度を跨いで平準化することができる。上司から見れば、毎年、安定して成果を出し続けることができる部下と思われる。こうすることで、目標と成果に追われる日々を過ごす必要がなくなり、冷静に仕事と向き合うことができるようになる。

また、目標設定を行う時期も重要な要素である。例えば公的機関の場合、国際機関も含め、目標設定を行うのは2月や3月であることが多い。つまり、1月から第1四半期の終わりまでは目標設定を確定させることなく、仕事をすることとなる。したがって、第1四半期に既に成果が上がっているものについては、確実に達成することができる目標として設定が可能となっている。

同様に、第1四半期の終わりには、年内に仕上げることができる成果物の見込みは立っているはずなので、それらも達成確度Aクラスで目標設定に組み込むことができる。ここのAクラスのボリュームが大きければ大きいほど、他の目標を新たに設定する必要が少なくなってくるため、新規目標のボリュームを抑えることが可能となる。

したがって、私の場合、達成できる見込みが極めて高いものが第1四半期、第2四半期に並ぶことが多い。既に完成しているか、ほぼ完成している成果品だからだ。そして、他の人が焦って目標を達成しようとする年度末には、私は大型休暇を取っていることも多い。

目標設定は低く。成果は目標より圧倒的に高く。自分の実力は限られているので、目標と成果の計画を立てることで、同程度の成果を出したとしても評価が変わってくる。

そういうわけで、伸ばし伸ばしにしてきた目標設定を今やっている。