社会保険料を抑えるたい東南アジアの政府からよく聞かれる質問と回答

国民民主党玉木議員が、わかりやすく社会保障財政の論点をまとめています。私の東南アジアでの仕事もこういう話をしているので、国際協力に関心のある方も見てみてください。

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ここに書かれていない方法で社会保険料の伸びを抑えるには技術的にはいろいろありますが、すでに書かれているお年寄り世代の給付の伸びを抑えることが政治的にベストの解決策なのだと思います。

  1. 保険料上限を引き上げたり、標準報酬月額 を調整して、上位数%の高所得者層に多く負担してもらう。ただ、これは日本から優秀な経営者が離れてしまうリスクがある一方、保険料の伸び抑制効果は比較的低いです。
  2. 日本の健康保険は保険料設定が組合ごとに違うのですね。技術的には、協会けんぽ(中小企業)と健保組合(大企業)を一本化して基金プールを一つにすれば、中小企業の負担は減ります。しかし、すでに別基金が存在するので日本では難しいのだと思います。
  3. 「次世代」の負担軽減という観点でいけば、年金財政のように現役世代から少し多く集めて運用したり時間分散することで技術的には可能だと思いますが、今の世代の負担を増やすことは得策ではないと思います。
  4. 結果、賃金上昇と給付抑制が現実的な解決策なのだと思います。

「では、年金保険料を上げず、消費税を上げれば?」

私もインドネシアで問われたことです。この場合、高所得者は良いですが、消費に対する食費・必需品の割合が高い低中所得者の生活は苦しくなります。社会保険は、定率を等しく高所得者から低中所得者へ掛けることで、絶対額を前者から多く集め、後者へ再配分する原理で成り立っています。また、生まれたばかりの赤ちゃんもオムツ・ミルク代を通じて、高齢者に年金支給するのが正しいのかという話にもなります。

「では、リスクの高い人から高い保険料を取るようにしたら?」

これもよくある要望です。民間保険と公的保険の違いは、不幸にもリスクの高い健康状態となった人でも、同じサービスを受けることができることです。公的保険の唯一の労災保険で、リスクの高い業種に高い保険料を掛けます。

列挙すると百ページくらいになるやり取りをこれまでしてきました。その都度、私のノートに質問を記録し、調べて回答したことを蓄積していっています。