アフガニスタン地震被災地で支援を行う日本のNGO

アフガニスタン北部で26日、マグニチュード7.5の大きな地震が発生した。この記事を書いている時点での死者数はアフガニスタン・パキスタンで300人を超え、その何倍もの人々が被災している。紛争下の地域で大規模な被害が出ており、今後の人道支援がスムーズに進まないことが懸念される。

一般的に、紛争や災害が起きているときに最も不利(脆弱)な立場に置かれるのが、女性や子供とされる。今回は、紛争と災害が同時に起きたケースであり、女性と子供に対する手厚い支援が必要となるかもしれない。

 

アフガニスタンで活動するNGOの募金先
災害発生からまだ日が浅いことから、日本のどのNGOも、対処方針を発表していない。一方で、アフガニスタンに駐在事務所を構え、日ごろからプロジェクトを展開しているNGOがある。今後、募金窓口が開設されていくと思うので、募金先の検討の参考となれば嬉しい。

ジェン(Japan Emergency NGO: JEN)

2001年8月から活動。緊急支援、帰還民再定住支援、学校環境整備支援、衛生教育支援などで実績あり。10月27日、緊急支援出動を表明。

ジャパン・プラットフォーム(Japan Platform)

アフガニスタン・パキスタンで人道支援を行う日本のNGOへ出資している。2010年7月から2016年1月までに、11団体を通じて包括的な支援を行っている。案件一覧はこちらから。なお、これらの案件は、今回の被災を踏まえた対応ではない。今後、被災者支援に特化した募金窓口が開設されると思われる。10月26日情報収集開始。

難民を助ける会(Association for Aid and Relief: AAR)

1999年から活動。2002年1月に首都カブールに事務所設立。地雷回避教育、地雷除去、地雷・不発弾被害者支援を包括的に展開している。10月27日情報収集開始。

ピースウインズ・ジャパン(Peace Winds Japan: PWJ)

2001年7月から活動。緊急支援、学校建設、道路修復、井戸掘削、女性の収入向上など、幅広く活動を実施。

日本国際ボランティアセンター(Japan International Volunteer Center: JVC)

女性や子どもに対する支援に重きを置き、地域保健医療活動、教育支援、政策提言などの活動を実施。10月27日既往案件関係者の安否確認。

ジョイセフ(Japanese Organization for International Cooperation in Family Planning)

母子保健分野での支援に定評があり、アフガニスタンでも案件実施の実績あり。

シャンティ国際ボランティア会(Shanti Volunteer Association: SVA)

2003年から活動。緊急支援、学校建設、図書室支援事業、教員研修、読書推進事業などを展開中。

カレーズの会(KAREZ)

2002年から活動。南部カンダハール市で診療所を運営。

ペシャワール会(Peshawar)

1986年から活動。医療事業、灌漑事業、農業事業など、幅広い分野で地域に根差した活動を実施。

 

※緊急支援を実施している団体情報を随時掲載させていただきます。情報ソースとともに、こちらからご連絡お待ちしています。

 

日本政府の対応
現時点で日本政府の対処方針は発表されていない。今後の公式発表を待ちたい。安保法案が可決されてから初めての大規模災害となった。日本政府が実施する人道支援と自衛隊の連携がどのようなものになるのか、注目が集まる。特に、今回の被災地は治安上、支援団体が入りにくい地域が含まれるため、今後の紛争・災害時の人道支援の在り方を占う重要なオペレーションとなるだろう。また、各国政府もまだ対処方針を発表しておらず、早期の支援実施が望まれる状況にある。10月27日のプレスリリースで、「支援用意がある」と表明。

 

(2015年10月28日7時30分更新)

※被災地支援に際しては、それぞれの団体の活動内容、具体性をじっくり読み、募金先を考えてみませんか?「開発途上国の支援活動へ募金・寄付する際の心構え」も、支援先を決める際の参考として頂ければと思います。

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