ラマダンのジャカルタ市民
4月20日、ラマダン最終日。インドネシアは祝日で、帰省したサラリーマンの影はもうない。閑散としたジャカルタは、渋滞のない近代都市に見える。バイクが減り、高級車が目立つ。
インドネシアのラマダンについて見聞きしたことを挙げておく。最初の週は断食をする人が多いが、翌週は止める人も多い。断食をしたという既成事実を作って止めるという解釈のようだが、自己流に理由付けするのはインドネシア人らしい。
実家暮らしの人は両親に合わせて断食しなければいけないが、親元を離れている人は比較的自由にやっている印象。家庭を持っている人も子供への教育のために断食を完遂する人は多そう。誰かに見られている状況か否かで対応も違うのだろうか。日本の年末大掃除などの感覚に似ている気がする。
早朝3時半に爆音と太鼓で子供たちが練り歩き、住民を起こす。4時ころに朝食をとり、大抵の人は二度寝する。夕食は6時頃で、毎日街の至る所で宴会が行われる。会議主催の場合は、夕食も用意するのが慣習。良いホテルやレストランはどこも満席。経費で豪遊していたバブル期の日本に似ている。
夕食はラマダン期間限定で食べる料理があり、豪盛で甘いものも多いです。ラマダン期間中は体重が減るのだろうと勘違いしていたが、体重は増えるらしい。日本の正月の食生活が1ヶ月続くのと似ている。
インドネシアでは労働省令で、労働者に1ヶ月分のボーナス(THR)をラマダン月に支払わなければならないとしている。日本のボーナスと異なるのは、労働省によって強制されている点。企業負担になることから、何度か任意にするよう提案したが、聖域らしい。
ラマダン期間中は多くのレストランが夕方開店に時間をシフトするため、朝食・昼食屋の営業時間をインスタで確認する必要がある。カフェ、チェーン店、ショッピングモール、外資系企業は変わらず営業している。