ジャカルタの匂い
ジャカルタはまだ2回目ですが、写真のようなイメージを持っています。渋滞する車の排気ガスと路上の炭火焼きの屋台の煙にヘッドライトがぼんやり浮かぶ。
渋滞は東南アジアで一番ひどいと感じますが、渋滞の質が他と異なる気がします。プノンペン、ヤンゴン、ハノイの渋滞は、急激に増えた自動車のせいに他ならないわけですが、ジャカルタの場合はそれだけではないようです。
この街は道路が狭く、それでいて中央分離帯が幅を利かせています。仕切られているため、Uターンはおろか、少しはみ出す柔軟な動きもできない。さらに道路が入り組んでいたりラウンドアバウトがわかりにくかったりするわけで、タクシーもグーグルマップに頼りきりのようです。渋滞の質と表現したのはこのためです。
もう一つ目につくのは、路上の屋台。大都会のど真ん中に屋台が所狭しと並んでいる光景は、東南アジアでもあまり見られません。ここではオフィス街の狭い歩道で焼き鳥が煙を上げ、排気ガスとなんとも言えないハーモニーを醸し出しています。
お陰様でスーツは燻製の匂いがします。