私の出版物の基本的な考え方

昨年は1本、今年は5本のレポートを出しました。差があるのは、小隊の人員と能力が限られているため、作成と編集の間が開くためです。

私の主な仕事は、色々な場に呼ばれて政策に口を挟むことです。平たく言えば、与えられた質問に対して分析・提言すること。私の場合、プレゼンの裏側には必ずレポートの裏付けがあります。チームで作成し、コメントのやり取りを経たレポートです。

私の場合、出版物の基本的な考え方は2点に集約されます。作成したレポートは可能な限り全て出版すること。出版作業は空き時間にやり、それが目的となってはいけない。

一点目は、JICA職員時代の学びで、公金を使った報告書のほとんどをJICAは公開しているはずです。これは説明責任の観点から法令等の要請によるところが大きいわけですが、公的機関はそうすべきと思います。国際機関ではこのマインドが徹底されていない節があります。

二点目は、仕事はプレゼンなので、出版を目的にすると内容も時間配分も本末転倒となるためです。組織のフラッグシップレポートは別ですが、私の事業から出版するものは全て使い古されたレポートです。関係者にドラフト版やプレゼン形式で何回も共有されてきたものです。

それでも出版する意義は、関係者以外の関心ある人が読み、引用し、次へ繋げてくれる可能性です。とはいえ、編者やデザイナーと契約し、仕事をするというのは、とても骨の折れる仕事です。私たちのような小さな組織では、事務作業も全てマネジャーがやらねばなりません。

出版といえば、この仕事とは別に、旅関連の本を書き、TABINCIから出せればと思います。