やりたいことと向いていること
やりたいことと向いていることのどちらかを選ぶべき時はいつかやってくる。
自分にとってそれが今なのか、もう少しやりたいことを追ってみる時期なのか、迷うときがある。
専門性を極めるべきか、マネジメントを極めるべきか。どちらへ向かうべきなのか。
ロッテルダムにやってきた理由の一つが、この判断を見極めるためだったりする。
PhDをスタートするなら、ジュネーブにいる間だとかねてから思っていた。年齢的にもモチベーションがこれから上がるとは思えず、最近モチベーションの低下もあるため、今を逃すと一生PhDをやることはないのではないか。そう思うわけである。
ただ、PhDを取ってスペシャリストになりたいと思う自分がいる一方、やっぱり向いてないんじゃないか、と思う自分もいるわけである。
今回受講しているコースは「Economics of Health Inequality」という夏期講習。大学で受講しているわけで、PhDをやっているヨーロッパの学生と一緒に講義を聞いている。
そして、初日から大量の数式(計量経済学)が登場して、その時点で眠りに落ちる自分がいる。
開発政策や社会政策でまともな議論をするためには、ある程度計量経済学の手法を使ったエビデンスを示すスキルが必要だと思っているが、やっぱり自分には向いていないんじゃないかと思うわけである。
そうなると、マネジメントか。マネジメントといっても、マネージするプロジェクトを持っているわけでも、スタッフがいるわけでもない。
まさに、何も持っていない裸の王様である。
自分が何なのか。また、どこへ向かうべきなのか。
難しい問いである。