貧困とジェンダー、ネパール母子家庭の貧困率は男性世帯よりも低い
2011年に実施された家計調査(NLSS-III)によれば、ネパールの貧困率は25.16%。男女別にみてみると、女性が長の世帯(Female-headed households)の方が、男性が長の世帯よりも貧困率は低い。
記事下部に記載した参照記事は、残念ながら理由について言及しておらず、論理的な構成になっていないため読みにくい。しかし、著者が紹介している地元の人の声や実情は興味深い。
「男性は女性の25%しか働いていない。女性が農地を耕し、野菜を育て、収穫する。女性は抱えられるだけ野菜を抱え、市場へ売りに行くが、男性はより多くの野菜を自転車や牛車で売りに行く。」
ここで言わんとしていることは明確にはわからないが、文脈からすると、「女性の方が真面目に体を動かして働き、男性は楽して金を稼ぐ」ということを批判的に書いているようだ。
開発経済学の教科書で勉強するセオリーでは、「女性が長の世帯は男性労働力が不足するため、生産性が低い。したがって、貧困率は高くなる。」と勉強した記憶がある。
しかし、ネパールしかり、東南アジア諸国では、女性が長の世帯の貧困率が相対的に低い現象がみられる。
今回のネパールのケースから考えられることとしては、「女性は一人でも高い生産性を持つが、男性の生産性は女性よりも低い」ということだろうか。
これについて長年詳細に検証してみたいと思っているが、まだ手を付けられていない。
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