21世紀の情報化社会を生きるキミへ

最近、仕事で面白い場面があったので紹介したい。

 

コンテンツを重視するか?スケジュールを重視するか?

案件概要を1枚の用紙にまとめる作業をしていたときのこと。

限られたスペース(A4一枚)の中に、コンテンツを詰め込んでいく作業だ。

主要な情報を詰め込んだあと、私はいつものように「今後のスケジュール・フォローアップ事項」という項目を加えた。

しかし、事態は思わぬ方向へ向かうことになる。

スケジュールやフォローアップを重要でないと考える人が多いのか、問答の末、削除することとなった。その代わりに、より詳細な情報を詰め込むという。

考えられない。

私にとっては、今後の展開やフォローアップについて話し合うことが最も大切な事項である。

内容ばかり話し合って、誰もフォローしない場面を散々経験してきたからだ。

情報を小さなフォントで詰め込んだところで、誰も目を通さない。分かり切ったことだ。

こうして、作り手の自己満足に過ぎないガラクタが出来上がった。

 

情報は質から量へ

今の時代、情報は大量にあって、処理しきれないほど溢れかえっている。

正直言って、内容なんてほとんどの人が見ていない。

どんなに精緻な分析をしている学術論文でさえ、90%の人はタイトルだけ読み、残りの5%の人はようやくだけ読み、残りの4%の人は「CTRL+F」の検索コマンドで読みたいところへジャンプしてパラグラフだけ読む。

インターネット時代の情報処理の方法だ。

内容をしっかり読もうとすると、情報量を処理しきれない。世の中の時間の流れについていけない。

インターネットが無かった時代に生きていた研究者や実務家は違った。

内容を精査する時間があったが、情報量は今よりはるかに少なかった。

情報源は紙媒体や伝聞、百歩譲ってラジオやテレビしかなかった。

インターネットの登場で、情報は質から量の時代へと変わった。

 

完成度100%より、完成度80%×2

情報は、質から量の時代へと変わった。

これを良いとするか、悪いとするかは色々な意見があって良い。

しかし、情報の流れが「量の時代」へ変わったにもかかわらず、仕事の仕方を「質の時代」のまま継続しているとしたら、時代に取り残されていると言える。

今の時代、完成度80%を目指すのが良い。どうせ誰も隅々まで精査しない。残りの20%のために多くの時間を費やすより、短時間で80%を2つ完成させることの方がはるかに大切だ。

完成度80%までいったら、今後のスケジュールや次のステップをしっかり考えたほうが良い。物事がどの程度完璧かどうかより、物事がどれくらいの確度で進捗していくかが、今の時代は大切なのである。

物事を動かし続ける。

発信し続ける。

これが21世紀において、大切な心構えである。