出版物の制作過程
6月上旬に出版するレポートの製作。大きな組織であれば、専門の人がいるのだろうが、ここにはいない。編集を外注して、戻ってきた文書を最終確認し、デザイナーに外注。デザイナーから最初のドラフトが手元に届き、コメントをつけてやり直しの依頼。今ここ。
JICA研究所時代、バンコク、ジャカルタで十数本以上同じ工程を経験しているので要領を得ている。しかし、デザイナーとのやり取りはバンコクやインドネシアでは骨が折れる。英語が読めないのか、不注意なのか、原稿からInDesignへの転記が正確になされないことが多いため、一文ずつミスのチェックが必要。この作業を含め、私が今回作成したやり直し依頼の文書は3ページに及んだ。いずれはAIに「Word文書をIndesignに変換して」と依頼するようになり、この無駄な作業に半日費やす必要がなくなる時代がもうすぐくる。
カバーページの作成も今やAIができる時代だが、今回は外注している。デザイナーに弊社の公開Flickrを送って写真を選んでデザインしてもらう。気候変動がテーマだが、良い写真が弊社ストックになく、たいてい困る。写真ストックを組織的に定期更新する体制になく、各部署やプロジェクトごと独自で写真家外注してストックしている。私のところでも昨年同じことをしたが、今回使えそうな写真はなかった。私がスマホや一眼で撮った写真も含めて数枚デザイナーに送り、再提案してもらうこととした。
内部手続きに関してはISBN番号取得のための登録を同時並行でやる。自分でも申請可能で、数日で発行される。また、同時並行で翻訳を外注して、インドネシア語版も作成する。
大きな組織では出版工程が組織化されていたり、専門のチームが担当するのだろう。ここでは、レポート執筆、写真撮影、デザイン、校閲、登録まで全て自分たちでやらなければならない。マルチタスクや類似経験は日本から学んだ。