労働と金曜のビールジョッキの関係性

金曜の夜にくたびれたスーツの袖を濡らしながら、汗のかいたビールジョッキで喉を潤す。

その瞬間のために路上を五日間這いずり回っている人たちが、この世界には五万といる。

AIだとか、ノマドだとか、新しい働き方が支配する世の中になるだとか騒がしいけれど、それでも世界には従来の働き方があり、酒場がある。

この一杯が終わればまた家に帰って、明日からの日常が始まる。そしてまたボロボロになってビールを待つ。

ILOの仕事を通じて働き方と客観的に向き合うとき、自分の働き方はどんなものなのかと、ふと考えさせられる時がある。

どんなに考えても、ここを訪れる読者の皆さんもまた、五日間這いずり回り、ビールを袖にこぼす。そんな人が多いのではないかと思うわけである。