先輩ブロガー河野外務大臣の発信力

河野太郎さんは言わずと知れたベテランブロガーです。外務大臣になるずっと前の1997年から有名なブログ「ごまめの歯ぎしり」を書き続けています。約20年間ほぼ毎日です。

ベテランブロガーだけあり、何の変哲もない日常を短文で見事に切り取ります。これは2007年にアメリカの国務次官補と朝食をした際のエピソードです。島耕作(ニューヨーク勤務時代)を読んでいるような錯覚に陥る見事な感性と描写です。

米国務次官補と朝食。ホテルオークラのオーキッドルームで待っていると、大使館のスタッフが、次官補が今、来ます。そこへ現れたのががっちりした中年男性とわかいお嬢さん。と、その若いお嬢さんがにこっと笑って、今日は忙しいところをありがとう。そのお嬢さん(失礼)がかつてあのボルトン氏も務めていたアメリカの国際機関担当の国務次官補で、がっちりした男性がそのアシスタント。日本の外務省じゃ絶対にあり得ないこの光景にアメリカの強さの源がある。

その続きも面白いです。国連改革についてアメリカの意見を伺ったときの、アメリカのヨーロッパに対する見方が書かれています。

国連を改革するよりも新たにそれを代わるものを創った方がよいのではないかと水を向けると、たしかにアメリカ国内でそうした考えが研究されていることは事実だが、ヨーロッパがなかなかそれには乗ってこないだろう、と。何しろ今の国連で一番得をしているのがヨーロッパだし、ドイツのように国内の意思決定のために国連の決定が必要な国もある。

河野さんの素晴らしいところは、公人でかつ積極的に発信していることです。日本にはたくさんのブロガーがいます。しかし、発信力のあるブロガーの多くは、匿名ブロガーであったり、ブログで生計を立てている人です。想像を絶するレベルで発言が制約される中、公務をしながら毎日ブログを書いている点が、河野さんのすごいところです。そして、それゆえに他を寄せ付けない発信力があるのだと思います。

北朝鮮問題での河野さんのツイッター

最近ではSNSを使った発信力もこれに加わっています。たとえば、一昨日のツイッターの発信がこちら。北朝鮮情勢で国連安保理に議長として出席したことは日本のニュースでも報じられましたよね。その舞台裏でこんな他愛もない日常を切り取って発信し、ユーザーとやりとりをしています。

安全保障理事会へ出席する直前のお茶目な写真を掲載し。

「勝手に議長席に座ったら怒られますよ」、というツイッターでのコメントへ、「いや俺が議長だから」と切り返す大臣。

国連本部のカフェテリアで会計している写真を掲載する大臣。

一般ユーザーからの「河野太郎が「北朝鮮が共産化」と言っているから何言ってんだとテロップ見たら、「北朝鮮が今日参加」と言っていたのか。」との問いかけに、大喜利っぽく返答する大臣。

さらに、インスタもはじめたようです。私も新しい技術やサービスはとりあえず試すようにしています。数年前まではスマホすら持っていなかった私ですが、ここ最近は時代の旬のものは使っていこうとしています。それでも、河野さんの発信する姿勢には本当に頭が上がりません。

いつも書いていますが、国際社会ではツイッターやブログで発信合戦があり、国際会議ではそこで交わされた意見や議論をベースに話が弾むこともあります。コンセンサスというのは議場や官庁ではなく、SNSやブログのようなよりインフォーマルな場へ今後益々移っていくことでしょう。

最後に河野大臣へのお願い

ランチボックスに野菜が少ないのはよくわかります。欧米機関で働くと、野菜オプションって冷たいサラダしかない上に、温かいメニューと同額とられるのですよね。サラダと温かいメニュー組み合わせると金額が2倍になるので、とても買えたものじゃありませんよね。大臣がすすめる国連改革の一環でぜひ、国連カフェテリアのメニューをもう少しアジア寄りにすることも検討いただければ幸いです。邦人職員の健康改善を通じたSDG/UHCへの貢献にもなると思われます。