アポが取れないインドネシア
インドネシアの仕事で特徴的なことは、ステークホルダーとアポが取れないこと。ILOの力が弱いのか、わからないが、組織対組織仕事がほぼ成立しない。個人的にワッツアップで繋がっていなければ、公式なやりとりも難しい。
正式な書簡を送付しようにも、送付先がない。物理的な紙のやり取りがなくなった今、電子的にPDFを送付するのだが、インドネシアではメールが使われていない。
組織の正式な書簡を手交するためにもアポ取りが必要で、アポ取りのためには書簡が必要で、書簡を送るためには内部の人へ個人的なワッツアップメッセージを送る必要がある。
これが極めて重要な書類で法的な責任を伴うものの場合、ワッツアップの受領をもって正式な受領日となるのだろうか。受領した、していない、といったやり取りが日常茶飯事である。受領していても担当が忘れていて、受領していないことにされている可能性もあり、基本的には何も届いていないことを前提に、相手には何も期待せず、動く必要がある。
公式な会合で調査案件の依頼を受けて、一年かけて提出した場合も同じ。依頼をしたことを覚えている人も、組織的な記録もない。過去のやり取りを示しても、誰も自分のこととしてとらえない。
私の場合、かなり慣れてしまったので、何も期待しないことは多い。ただ、こうした事情を知らない人からすれば、非常識・無礼だという話になり、仲を取り持つのに苦労する。
ところで、日本で話題のバイクすり抜け問題。道が狭かろうと広かろうと、二輪専用レーンを常設がよい。ジャカルタはそういうレーンがある。北海道で原付きで走っていると、農産廃棄物満載の大型車や畑間の移動の農機の後ろを走ることが多い。
排ガス対策で大幅原則で車間を百メートル開けても次の大型車に追い越されるので排ガスの餌食に。最悪なのは、糞尿満載の大型車に抜かれるときで、冗談抜きで糞尿まみれになった。漏らしながら走っている車両も多い。
原付き乗りは北海道では少数なので、弱者の声は届かない。