レバランのジャカルタ
断食最終日のジャカルタは、もぬけの殻です。帰省ラッシュを終えた大都市は、巨大インフラと閑散とした目抜き通りが象徴的な社会主義国の風景に見えます。
個人商店はことごとく休暇に入っていて、餌付けされた野良猫が束の間の門番をしている姿をちらほら見かけます。それはまるでゴーストタウンに取り残された飼い主に見捨てられたペットのようにも見え、SF映画さながら不気味です。
路上の屋台群もねずみ一匹走っておらず、一年に一度の静けさに浸っています。
緑の多い大都市ジャカルタは、そろそろ季節の変わり目なのか、落ち葉が歩道を埋めています。海風やビル風が心地よく、東南アジアの熱帯というイメージからは程遠い環境です。