マイナンバーカードとオンライン在留届

在留届は「在留届電子届出システム(ORRnet)」でオンライン登録可能だが、在外選挙人登録は窓口のみ。「在留届を在外公館の窓口へ提出する際に一緒に行えます」と案内されているが、PDF印刷・署名のうえ「窓口」のみ。

現状、「在外選挙人証の申請から受け取りまでには約2~3か月程度を要し…在外選挙人証は、市区町村での発行手続きの後、外務省経由で当館に届く」。マイナンバーカードを出国時に自治体に返却せず、それを使って在外選挙人登録を行えれば3か月も省庁間調整に時間が掛からなくなるのだろう。

多くの国際機関で働く人がそうかもしれないが、私の場合、契約期間は必ず1年更新かそれ以下で、2-3か月ごとの延長ということもよくある。実際、5月末で契約が切れるので、年末までの7か月延長手続きを丁度始めたところだ。来年一月以降の契約は、予算はあるがキャッシュフローの問題で、今は延長できない。国際機関の中にもキャッシュフローが膨大な大企業である世界銀行、UNDP、UNICEFや人道援助機関ではこういうことは少ないのかもしれない。しかし、中小企業であるILOの中の小さな部署の責任者である私の感覚は、零細企業の経営者。毎日資金繰りと人員のことばかり考えていて、組織から予算が配賦されるわけでもなく、独立採算制で私が解決しなければならない。スタッフの給料を支払った後に残った予算で自分の契約延長を行う。

私のように一年以下の契約で在外勤務している人にとっては、3か月先というのは見通しが立たない長い期間と感じる。マイナンバーカードとデジタル技術でオンライン在留届と一本化されることを切に願っています。

昨年、日本の一時滞在を終える際にマイナンバーカードを自治体へ返却しようとした際、将来的に国外在留者にもマイナンバーカードを発給する見込みがあることを聞いた。そのため、返却せずに渡航することを勧められた。現状、在留届をして国外に滞在しているが、マイナンバーカードは保持している。

こういう状況を鑑み、おそらく、新年度早々には国外在留者にも発給が始まるのだろうと思います。