相手に合わせて伝え方を変えるスキル
ILOで働いていると、開発という別世界の感覚ではなく実世界で働いている感覚を覚えることがある。
ILOは他の国際機関と異なり、政府だけでなく労働組合と経団連とも平等に仕事をする。
たとえば、ベトナム労働組合の会合でプレゼンする機会はILOでしか体験できない。
全く同じ内容を今日は政府、明日は労組、明後日は経団連ということもある。いつも政策で闘っている三者へ同じ内容をプレゼンするわけで、言い方一つ間違えれば炎上する。
同じ内容をトーンを変えて伝えたり、専門性や力点の異なる相手へ配慮するなど、より難しい対人スキルが求められる。
失業率の話一つとってみても、統計的には全く問題にならない水準と政府に説明できても、労組は%で物事を考えない。一人ひとりの人間へのインパクトを話す必要がある。
勉強になる。