携わっている仕事について書きます。

タグ アーカイブ: 業務日誌

国際開発という異次元の課題と捉えず、自国の課題と捉えること

国際協力というと異次元の話と捉える人が多い。私もそうだった。ILOのような専門機関では、各国の厚労省で働いた経験を持つ職員が多い。扱う課題が国際開発という異次元の課題ではなく、自国の課題と似たような国内問題であることが多い。 さらに読む

国際機関の仕事は個人戦のようなもの

ILOの政策系の仕事は、完全に個人コンサルであって、自分で全て打開しなければならないことが多い。チームで仕事することはほぼ無く、どこまで行っても個人で判断して対応していく。上司も実質的にはほぼおらず、全員フラット。もちろん決裁ラインはあるが、あくまで手続き。本質は個人戦。 さらに読む

ODAをJICA以外で運用する道を探す政府

ODAをNGOに振り向ける動きは良いと思います。JICAや国際機関の業務を受注できるキャパがあるNGOが増えると、日本の援助の底上げになると思います。

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国連職員の夏休みと組織の責任の矛盾

夏休みを犠牲にして山積みの仕事をこなす日本人を尻目に、山積みの仕事を置いたまま夏休みへ行く人々。たしかに、そうしなければ夏休みなど取ることができないほど仕事は常に山積みではある。しかし、それでよいのだろうか。そこに組織としての責任感は全くなく、ただ一人の労働者の権利があるのみ。 さらに読む

私たちの仕事は国民生活に直結することが多い分野

ロシアでデモが起きているようです。年金の受給開始年齢を引き上げることを柱とした年金制度の改革へのデモ。 さらに読む

読みやすい英語を書くコツは一文を短くすること

仕事柄いろいろな人の文書を読んで編集します。書き手のタイプは大きく2つ。どう書くかを考えている人と、読み手がどう感じるかを考えている人。

前者は極めて詳細で抜け目ない文書を書く一方、難解すぎて他人がフォローしにくい。後者はシンプルでメッセージがクリアな一方、ツッコミはたくさん受ける。

国際機関で働いていると、どこの地域で生まれ、教育を受け、どの言語が母語かによって英語の文章のタイプが異なる気がする。こうしたタイプを把握したうえで、編集作業に入るとどこからどこまで詳細に編集し、どこから諦めるか取捨選択できる。

そういう小手先の知識も時折必要となる。そうしなければ、書き手の難解な文章のせいで自分の労働時間が長くなることもあるからだ。

一つ言えることは、読みやすい英語の報告書のポイントは一文が短いこと。文を短くするコツは、関係代名詞を減らすこと。そして不要な指示語や助動詞や形容詞を避け、言い換えを減らすこと。非ネイティブが非ネイティブと仕事する上でこれらは意思疎通を阻害する。keep it simple。

敦賀 一平 on Twitter

フォロワー500人もありがとうございます。なんかすみません、メモ代わりにここを使ってしまっていつも。

世界銀行とILOの対決

着任して四か月が経過し、見えてきたスタイルがあります。ILOで全力で仕事すると、労組、経済団体、政府と平等に仕事するので、他の国際機関の3倍忙しいのではないかということ。 さらに読む

ベトナムの社会保険と中小企業

97%のベトナムの会社は中小企業で、労働人口の半数を雇っていて、GDPへの寄与度は50%。中小企業の正規化(納税と社会保険加入)が国と労働者にとっていかに重要かがわかります。 さらに読む

日本のビジネス文化から学ぶこと

私が携わるILOの仕事は政府、労組、経済団体に助言するようなもの。国連のビジネス文化として、膨大なレポートを作成して政府へ渡すことが多く、役人は誰も読んじゃいないと嘆く文化がある。分析が正しくても、誰も読まないものを作ってはいけない。 さらに読む

エビデンスはなぜ政治に響かないのか

政策に携わる国際機関の会合へ行くと、分析結果などを聞いてフムフムと思うが、同時にふわふわとした議論と感じることがほとんど。これはモノを目に見える形で示す日本の援助関係者はみんな感じていることだろう。 さらに読む