戦場の真ん中で全員が勝つための戦略を練ること

インドネシアは政治の年を迎えています。来年4月に大統領選を控え、様々な政策が争点となってきます。

どの国でもそうですが、社会保障政策は選挙の争点となることが多い分野です。インドネシアもおそらくその例外ではありません。

ILOは政府とだけでなく、労働者と使用者(会社)とも平等に仕事をします。社会保障費を誰も払いたくないわけですが、労働者は当然より良い保障を求めます。政府は両者の意見を聞きながら政策を作るわけです。

一般的には財政支出を極力抑えたい一方、選挙戦略の一環で社会保障政策を拡大する論争も起こり得ます。

JICAなどの二国間援助機関は内政干渉にあたらないよう、こうした政治のゴタゴタを避けざるを得ません。

国際金融機関は財政をより効率的に持続的に運用するマクロ経済の観点から助言を行います。

戦の狼煙があがれば、異なる省庁が四方八方から攻め込み、政府、労働者、使用者が一気になだれ込みます。

ILOはこうした政策論争と政治の駆け引きが入り乱れる戦場で、ど真ん中に陣を構えます。

役割は喧嘩の仲裁ではなく、全員が勝つための戦略を一緒に練ることです。

そろそろ空港につきますのでまた。