アメリカの郵便はなぜ届かないのだろう?
アメリカで生活していて、一番困るのがこれ。とにかく郵便が届かない。
激しく同意してくれる人もいれば、まったく問題ないという人もいるから、運の良しあしなのかもしれないが。
私の場合は、まったくと言ってよいほど、届かない。打率でいえば、6割8分5厘くらい。
首位打者をとれるくらい高い。とは喜んでいられない。
感覚的に3割くらいの確率で、郵送したものがなくなっている。
まず、アメリカへ引っ越してきた時の話からしよう。
日本で専門書を満載した箱を一つ郵便局で出した時の事。満載された専門書は30冊、すべて買いそろえようと思えばウン十万円はする。
当時、天下のアメリカの郵便事情を何も知らなかった私は、あろうことか、船便でそんな高価なものを送るミスを犯してしまった。
2ヶ月の船旅を経て私の手元に届いたのは、なんと15冊のみ。入っていたもう15冊は、全く心当たりのない他人のものだった。週刊文集やら、お化けの小説やら、子供の絵本やら・・・。
箱は破られ、開いた状態で届けられ、書籍はすべて泥だらけで破れているものもあった。
取り違いと盗難の可能性ありということで、箱ごと持参でアメリカの郵便局の窓口へ駈け込んでみても、「郵便局の受付ではクレームは受け付けていないからネットか電話でやってくれ」と言われる始末。
結局この時はたらいまわしにされた挙句、本当になくなったかどうか、内容物の証明をできなかったため、泣き寝入りに終わった。
おそらく、税関審査の際に、箱を破いて開け、内容物を地べたにおいて作業した後に、ほかの人の荷物などを適当に箱に詰め込んだのだろうと思われる。
そうだとすれば、確かに郵便局の責任ではない・・・。
次は、船便ではなく、トラックコード付きの空輸ならどうだろうか。
日本から大切な書類を郵送した際に、今度はEMSで郵送してみた。インターネットでトラックできるから安心。そう思っていた。
予定通り、荷物を届けに来たようだが、私がいなかったということで、不在表を入れていった。
※実はこの時、私は家の中にいた。書留郵便なので普通であればアパートの部屋まで来て署名するのだが、このアパートでは配達員が面倒くさがって在宅を確認せず、ロビーの郵便受けに不在表を入れ、客から再配達時間などを連絡させることになっている(この時点でお客様は神様ではないのだが)。
そして、再配達を所定のフォームへ記入して依頼したが、結局再配達されることはなかった。
ネットで検索してトラックしてみると、「一旦配達したが不在だったため、保管したが、5日以内に再配達依頼がなかったため、差出人へ送り返した」とある。
「送り返した」とあるが、待てど待てど、差出人の元へ書類が戻ることはなかった。
こうしたことは本当によくある。
大切な書類は必ずコピーを取ろう。間違っても「サプライズ」で郵便を送ってはいけない。受取人が現地でトラックできるようにしておいた方がよい(それでも回避できないが・・)。
どんなに高くても、環境が許すのであれば、日本の業者や信頼できる人に手で運んでもらうのが良いだろう。大切な書類であれば、まさにプライスレス。
いろいろなことを学んだ。が、高い授業料だ。