インドネシア人のパーソナルスペース

人との距離は文化的な要素で変わってくる。インドネシア人の距離感は私には近すぎて、無意識に不快に感じていることもある。例えば、広々としたカフェに客が私一人のとき、日本であれば店の端から席が埋まっていく。インドネシアでは隣に客が座ることも多く、相手の整髪剤や香水のにおいで退店することも多い。また、対面で会話するときの距離も近く、相手の吐息が顔に届く距離であることも多い。後退りしてみるも、一歩詰められる。

こうした物理的な距離感は国や文化で異なっていて、無意識にみんなやっている。日頃から集まる群れるのが大好きで、近い距離で会話してい笑い合うのがインドネシア人は大好き。ランチを10人以上で肩を寄せ合って食べている様子は、日本では稀だが、ここでは日常。

パーソナルスペースの距離感の話は二十年前にニュジーランドの語学学校の先生に授業で聞いたが、仕事で外国を回っていると思い出すことが多い。

ちなみにバンコクでの経験は真逆で、日本人以上に距離感は遠い印象だった。職場の付き合いも仕事とプライベートはきっちり分ける人が多く、タイ人スタッフが夕食やランチを上司や同僚と一緒に行くことは稀だった。むしろ、時間外まで拘束されるのは嫌だという話を聞いたくらいで、同僚同士ランチへ行く人も同僚だからではなく仲の良い友人だからという理由だった。そういう関係の人は職場だけではなくプライベートでも食事をよくしていた。