人口が多い国では独自の常識が作られる

インドネシアのグラブドライバーでよくあるのは、「ETCカード残高が不足しているのでコンビニによります」「燃料不足なのでスタンドよります」と言われ、遠回りして車内で待たされること。

日本では「社会人なら事前に課金しておけよ」となる。ここでは時間に追われている地元民はおらず、自分のETCカードをドライバーに渡す人も多い。私費公費が不明瞭な社会において「私用のETCカードを使うとタクシー代と別に経費精算しなければならず面倒なんだよ」と文句を言う客もいないのだろう。

また、ジャカルタのタクシーは断りなく自分の時短のために高速に乗り、請求してくる。バンコクでも他の度の国でも追加料金が発生する際は必ず確認を求められる。インドネシアの常識は外国と異なることが多い。

これまでいろいろな国で仕事をしてきたが、毎日のように異なる常識と違和感を感じながら過ごしたことがあるのは、アメリカ(東海岸)とインドネシア。「人口が多い国では独自の常識が作られる」というのが、最近の私の結論。そして、外の世界と触れたとき、文化の衝突が起こる。

ちなみに、帰り道ではタクシードライバーのETCカード残高が不足していたため、途中で高速道路を降り、金曜の大渋滞に巻き込まれました。これもよくある話。失敗から学ばないのではなく、私が考える失敗(残高不足)をドライバーは失敗と思っていない(仕方ないと思っている)文化の違い。

今朝は通勤ラッシュに逆らい、グラブでジャカルタ郊外へ。労災保険の会議です。ILO理事会はインドネシアに対し、未批准の労働災害給付条約第102号および第121号に対する政策レビューを行い、2024年2月末までに報告するよう要求。ILOチームは政労使関係者に技術的なサポートをしています。