5年ぶりのバンコクで、ジャカルタの発展に気づく
ジャカルタからバンコクに来ると、活気の無さに違和感を覚える。中間層が立派な車に乗り、インフラはきれいに整備され、路上を埋め尽くしていた無数のトゥクトゥクとバイクは消えた。バンコクは普通の街になり、ジャカルタはその影を追いかけているのだろうか。
この5年でバンコクが変わったことといえば、大麻店がコンビニの数ほどでき、通信大手AISの広告等がAI女優に置き換わり、ラーメンが高くなり、日本人による出稼ぎが増えた印象があるくらいで、途上国が見せる劇的な変化はない。
ジャカルタとの圧倒的な違いは、人の数。バンコクの路上は夕方をすぎると人や車が消える。ジャカルタは、若者も中年も金持ちも浮浪者も皆屋台や路上に座り込んでどうでも良い噂話に花を咲かせている。
バンコクは人が少なく、活気も控えめで、ジャカルタではなく東京やソウルやKLやシンガポールがライバルなのだろう。
バンコク中心部のグラブは需要と供給が合っていない印象を受ける。需要が大きい一方、ドライバーが少ない。待ち時間が長く、価格が高い。円安の影響もあるが数ブロックの移動で1,500円もザラで、セダンではなく高価格帯のSUVでなければ注文も通らない。
おそらく所得が上がった結果で、ドライバーで稼ぐより他の仕事に従事する人が多いのだろう。ジャカルタではグラブドライバーの月収が平均所得の二倍はあり、供給が多い。そのため同じ距離の移動で200円程度で、待ち時間もほぼ皆無。
国の発展段階と中間層の所得増によってグラブの使い勝手が異なることに気付いたバンコク滞在。