LGBTに囲まれて
オフィスへ行くとレインボーの旗が掲げられていた。
ゲートのところにいる女性スタッフがフランス語で話しかけてくる。
「すみません、何言ってるかわかりません。」
「今日は国際反ホモフォビアの日です。これ良かったらどうぞ。」
そう言って渡されたのは、レインボーのカードホルダー。
早めにオフィスに来た人だけがもらえたので得をした気分だった。
これは私だけかもしれないが、人生この方、LGBTに囲まれる生活を送って久しい。
学部時代、地方議会インターンをしていたときに出会ったLGBT市民活動家たち。
大学院時代、英国南部ブライトンという街は世界的に有名なゲイの街。
ワシントンDC駐在員時代、自宅最寄りのステーキ屋では女装したおっさんと楽しく会話し、普通のオイスターバーでお姉系の兄ちゃんと生ガキを一緒に食べたり。
今の職場も、あえて聞きもしないし、あえて隠すこともしない。LGBTは私の日常になっている。
私にとってLGBTというのは、男:女:L:G:B:T=1:1:1:1:1くらいの感覚で、全く意識することなく日常となっている。
ちなみにLGBTから少しそれるが、私の職場環境について少し話すとすれば、会議に出ると男性は自分だけということが良くある。
社会保障という分野がそうさせているのかわからないが、(少なくとも見た目は)女性である人が大多数で男性は私だけというのがほとんどだ。
「男社会」と揶揄され、「女性の社会進出を」なんてニュースが躍る世の中。
私は一足早く、自分がマイノリティになった気分を日々体験することができている。
ワシントンDC時代に、世界銀行に勤めている若手女子が嘆いていたコトバがある。
「いいなって思った独身男子はたいていゲイ。女性が好きか男性が好きかまずは聞いてみないと大けがをする。」
私の人生においてLGBTは自然なものとなっている。
国際協力に携わり、割と自由で国際的な環境にいるからなのか。
理由はわからないが、こんな感じで皆が自然に暮らせるような日が来ると良いのかな。
なんて思ったりした日だった。
完全な日記になってしまったが、こういう話題もたまには許してほしい。