気候変動適応型社会保障と社会保険の役割
先日公募した調査研究案件。気候変動適応型社会保障と社会保険の役割。開発省とブレインストーミングも兼ねた打ち合わせ。
ASPはSocial assistance の文脈で議論されることが常で、担当部局もsocial insurance ではなくsocial assistance 担当であることが多い。つまり、災害時に税投入をして、国民を保護するためにどうするかが主眼。
先進国の事例を見ると、社会保険の役割も大きい。たとえば、日本は災害が発生すると雇用保険の条件緩和を発動して、特定地域・期間限定でより効果的な対応を迅速に行っている。
新規の税投入で給付を行う場合、災害対応の予算か予備費のような柔軟な予算で賄うか。いずれの場合も中央・地方政府の予算確保・調整に時間を要する。
社会保険の場合、予算も支払い条件も支払い方法もすでにあるため、予算確保や調整は新規に不要。条件の緩和や、支払い方法の簡素化などは事前に決めていれば、より効果的な運用ができる。
先進国はトリガーとなる指標を決めて、雇用保険の条件緩和を迅速に行っているのか。あるいは、都度協議してその場限りの対応を繰り返しているのか。その場合の中央・現場の権限はどのように決まっているのか。何がベストプラクティスなのか。そのあたりを含め、まとめていく。
Discussing with the government what role social insurance could play in the context of climate related shocks. Adaptive social protection is a hot topic globally. What’s the role of social insurance? https://t.co/RSW5YHLlrz
— Ippei Tsuruga (@IppeiTsuruga) October 13, 2022