生活環境や日々の気付きなどについて書きます。

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イスラム教と仏教の祝祭の違い

イスラム教と仏教の祝祭の違いを肌で感じる。バンコクの水かけ祭りは街をあげてにぎやかな雰囲気で完全に俗世化した行事となっている一方、ジャカルタのイードは普段は目につかないねずみや猫が多く感じるほど人がいないゴーストタウンとなっている。これは家族や田舎との繋がりなど、色々な背景に起因しそうだ。 さらに読む

レバランのジャカルタ

断食最終日のジャカルタは、もぬけの殻です。帰省ラッシュを終えた大都市は、巨大インフラと閑散とした目抜き通りが象徴的な社会主義国の風景に見えます。 さらに読む

ラマダンのジャカルタ市民

4月20日、ラマダン最終日。インドネシアは祝日で、帰省したサラリーマンの影はもうない。閑散としたジャカルタは、渋滞のない近代都市に見える。バイクが減り、高級車が目立つ。 さらに読む

弱体化する日本を憂う

外国で出稼ぎ労働していると、祖国がより身近になり、心配になるとよく聞く。政治家が標的にされる事件が度々起こるのは、残念で心配になる。決して許されるべきではない。 さらに読む

マイナンバーカードとオンライン在留届

在留届は「在留届電子届出システム(ORRnet)」でオンライン登録可能だが、在外選挙人登録は窓口のみ。「在留届を在外公館の窓口へ提出する際に一緒に行えます」と案内されているが、PDF印刷・署名のうえ「窓口」のみ。

現状、「在外選挙人証の申請から受け取りまでには約2~3か月程度を要し…在外選挙人証は、市区町村での発行手続きの後、外務省経由で当館に届く」。マイナンバーカードを出国時に自治体に返却せず、それを使って在外選挙人登録を行えれば3か月も省庁間調整に時間が掛からなくなるのだろう。

多くの国際機関で働く人がそうかもしれないが、私の場合、契約期間は必ず1年更新かそれ以下で、2-3か月ごとの延長ということもよくある。実際、5月末で契約が切れるので、年末までの7か月延長手続きを丁度始めたところだ。来年一月以降の契約は、予算はあるがキャッシュフローの問題で、今は延長できない。国際機関の中にもキャッシュフローが膨大な大企業である世界銀行、UNDP、UNICEFや人道援助機関ではこういうことは少ないのかもしれない。しかし、中小企業であるILOの中の小さな部署の責任者である私の感覚は、零細企業の経営者。毎日資金繰りと人員のことばかり考えていて、組織から予算が配賦されるわけでもなく、独立採算制で私が解決しなければならない。スタッフの給料を支払った後に残った予算で自分の契約延長を行う。

私のように一年以下の契約で在外勤務している人にとっては、3か月先というのは見通しが立たない長い期間と感じる。マイナンバーカードとデジタル技術でオンライン在留届と一本化されることを切に願っています。

昨年、日本の一時滞在を終える際にマイナンバーカードを自治体へ返却しようとした際、将来的に国外在留者にもマイナンバーカードを発給する見込みがあることを聞いた。そのため、返却せずに渡航することを勧められた。現状、在留届をして国外に滞在しているが、マイナンバーカードは保持している。

こういう状況を鑑み、おそらく、新年度早々には国外在留者にも発給が始まるのだろうと思います。

男と女の仕事の進め方の違い

男性と女性の仕事の進め方がかなり異なると感じるのは、会議運営。男性中心の会議は準備・交渉・根回しを個人が完結して会議は短時間で裁決を仰ぐのみが多く、女性中心の会議は会議前に着地点を決めずに会議で皆の意見を表明し合うことが多い。 さらに読む

感染症で再度出張キャンセル、病欠の多いインドネシアにおける体調管理の難しさ

昨年11月下旬に、「コロナ感染のために一週間の出張予定をキャンセルして仕事に穴をあけた」話を書いた。その二か月後の1月中旬にも、酷い咳・痰・鼻詰まり・臭覚異常で一週間以上体調不良だった。そこからまた二カ月。本来であれば、今日の夕方出発のジュネーブ出張をキャンセル。本部と現場でほとんどやり取りのないILOの社会保障専門家を世界中から集めて、二年に一度くらいの頻度で情報共有会を一週間行う。その出張をキャンセルしなければならなかった。これで二回連続の海外出張の直前キャンセル。インドネシアに赴任してから海外出張のキャンセル率は現時点で100%。体調管理には人一倍気を付けているものの、回避できないことに、この国で仕事をすることの難しさを感じ始めている。 さらに読む

雨宿りのコーヒー

ジャカルタでは急な夕立が朝昼晩問わずやってくる。

散歩中も雲行きを見ながら建物を探す。急ぎのときは大きな木の下に逃げ込み、木々の間から滴る雨水に濡れながら、「ずぶ濡れになるよりマシだ」とつぶやく。

木陰には決まって屋台が身を寄せて営業していて、雨宿りの客はプラスチック製の硬い椅子に腰掛ける。子連れのおばちゃんが営むバラック小屋には小分けにされたティーパックとインスタントコーヒーがぶら下がっていて、昭和の駄菓子屋のようで懐かしい。インドネシア語のわからない外国人に笑顔で話し続け、「わからない」と言っても話すことを止めない。

5,000ルピアを払ってインスタントコーヒーにお湯を注いでもらう。いつ止むかもわからない雨に濡れながら、硬い椅子ですする雨宿りのインスタントコーヒーは、洒落た喫茶店の味も忘れさせる。

雨宿りの同僚だったおじいさんは、どこからともなく届けられた大きな傘をさし、雨の街に消えて行った。