JICAの円借款でビットコインが使われる時代が来る?

本日の日経新聞のトップでも話題となったビットコイン。皆さんはどのように考えていますか?投機対象として試しにポートフォリオに組み込んでいる個人投資家もいれば、上場投資信託(ETF)を設立してより広く投資を呼び込む動きもあります。

また、資産運用に興味のない方にとっても身近になってきているように感じます。たとえば、家電量販店でビットコインが使えるようになったことは記憶に新しいですよね。ビックカメラに関しては全国の全店舗でビットコインによる支払いに対応することとしたようです。

  • ビットコイン始めました(いんべすのべいかぶ)

    現時点で考えているビットコイン投資法は、月に1~2万円程度積み立てていく予定です。さらに、私の使用している仮想通貨取取引上は貸仮想通貨の制度を利用すれば、ビットコインを年間利回り5%で運用できるみたいなので、利用を検討しています。

  • ビットコインETFは「大化け」するか(日経新聞)

    仮想通貨ビットコインの上場投資信託(ETF)の認可について米国証券取引委員会(SEC)が審査中で、近々、判断を下すようだ。ビットコインを有価証券化して証券取引所に上場すれば、金融商品となり、市場の裾野は飛躍的に広がる可能性を秘める。

  • ビックカメラ、全店でビットコイン決済に対応(日経新聞)

    家電量販大手のビックカメラは月内にも、仮想通貨「ビットコイン」による支払いに全店で対応する。同社は今年に入って一部店舗でビットコインによる決済をできるようにしていた。傘下のコジマの一部店舗でも導入を始める。決済手段の拡充で、国内外の消費者の利便性向上につなげる狙いだ。

スイスでは普通の銀行でビットコインが取引可能

金融大国スイスではビットコインに対してとても寛容な動きがあります。ビットコインのATMがあったり、オンラインバンキングで普通に取引できたりします。マンチェスターユナイテッドのスポンサーでもあるオンラインバンキング大手のスイスクオート(Swissquote)に至っては、外貨預金並みの手軽さで特に面倒な手続きも経ず、米ドル・ユーロからビットコインへの両替が可能となっています。日本に置き換えればセブン銀行でしょうか。日本の大手取引所と比較すると手数料は高いですが、スイスの普通の銀行口座を保有しているだけで、ビットコインを取引できる環境が整っています()。

国際協力とビットコイン

開発援助の文脈でもビットコインが議論される時代が来るのでしょうか。私見ですが、ビットコインではなくとも仮想通貨が開発金融の議論で話題になる日も遠くない気がします。実際にスイスの民間銀行が次々にビットコインの取引をはじめ、アメリカではETFを通じた投資商品まで立ち上がりつつあります。

こうした世界の大きな金融の流れはいずれ、国際協力の世界にも影響を与えるかもしれません。民間銀行だけでなく、国際金融機関も追随するようになれば、日本の開発援助機関である国際協力機構(JICA)が実施する円借款にもビットコインの流れが来るでしょう。JICAの円借款は原則日本円建てで貸し付け、日本円建てで債務返済を受け取りますが、最近では外貨返済型円借款もあります。それがいつの日か、「ビットコイン返済型円借款」というスキームもできるかもしれませんね。

  • 外貨返済型円借款とは(JICA)

    外貨返済型円借款は、借入人が希望する場合に貸付完了済みの円借款債務を円貨建てから米ドル建てに転換できるオプションを付与するスキームです。

スイスクオート銀行のビットコイン手数料表

Transaction amount (EUR or USD) Fees (%)
5 – 10’000 1%
10’001 – 50’000 0.75%
50’001 – 100’000 0.5%