子供給付が南アフリカの貧困削減を牽引

南アフリカでは、子供の人口が2,300万人に対し、その約60%が貧困世帯で生活している。こうした課題に対処するために、子供給付(Child Support Grant: CSG)は過去10年間でカバレッジを拡大してきた同国最大の社会保障プログラムの一つ。

カバレッジは、1998年に子供の貧困の10%に留まっていたが、2015年には85%まで拡大した。南アフリカの貧困世帯に暮らす子供たち1,170万人がCSGの恩恵に預かっている計算だ。

CSGは、18歳以下の貧しい家庭に暮らす子供たちに毎月330ランド(約3,000円)を給付する制度。社会政策(授業料免除、学校給食、保健サービスへの補助金)とともに貧困削減に寄与していると考えられている。

失業率がと貧困率が高い南アフリカでは、子供給付のほとんどが食費に使われる。結果的に、子供の健康や栄養状態の改善に寄与しているというわけだ。

国際労働機関(ILO)が発表した報告書によれば、子供給付の効果は数字に表れているという。受給世帯の子供は、他の子供に比べて身長が平均3.5センチメートル高いという推計が出ているようだ。

 

参照:South Africa’s Child Support Grant: A booster for poverty reduction

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