日本のキャリアコンサルタントとハローワークの関係
日本の雇用サービスにおいて、ハローワークのみならず、キャリアコンサルタントという国家資格を持つ専門家も重要な役割を果たしています。この国家資格は2015年に設立され、キャリアコンサルティング技能士1級から3級までが設けられています。2023年3月時点で、65,879人がこの国家資格を取得しており、そのうち約15%がハローワークなどの公的機関で活動しています。
キャリアコンサルタントの資格を取得するためには、厚生労働大臣が定める150時間の講習を受け、キャリアコンサルタントとしての実務経験を3年以上積む必要があります。合格後、専門家としての名簿に登録され、5年ごとに継続的な学習を通じて登録を更新する必要があります。更新には、知識講習8時間と技能講習30時間の受講が必要です。
講習内容は、キャリアコンサルティングの社会的意義、労働法制、人事、労務、学校教育の制度に関する講義、キャリアコンサルティングおよびカウンセリングの方法など、幅広い知識と技能について学ぶものです。キャリアコンサルタントは、例えば、求人情報の条件が厳しい場合に、企業側と相談し、助言を通じて求職者と企業の効果的なマッチングを行います。
最後に、WAPES(世界公共雇用サービス協会)について触れておきます。WAPESは1988年にカナダ、フランス、ドイツ、オランダ、スウェーデン、アメリカの共同で創設された国際組織で、現在カンボジアでプロジェクトを実施しています。
注:インドネシア労働省の勉強会における厚生労働省の専門家による講演を元に作成。誤植等の責任は筆者にあります。