実務に役立つ専門性というのは実務を通じてしか身につかない

専門性のつけ方などについてキャリア相談を頂きました。質問内容はこちら

研究者になりたい場合を除き、実務に役立つ専門性というのは実務を通じてしか身につかないと思います。どの業界も同じですが、良いポストがあるのであれば早めに業界に入ってしまうのが良いのではないでしょうか。私が同じ立場に置かれているとすれば、応募できるポストに応募し、合格してから考えます。大きな組織の歯車となって働くか、小さな組織で現場に近いところで働くかはご自身の判断です。どちらにもメリットがあり、JICAの正社員であれば大きな組織の論理や確立された業務フローや育成プログラムがあります。協力隊を含む小さな組織であれば、現場を這いつくばって手探りで問題を解決する自力は付くでしょう。特に具体的にやりたいことが決まっていないのであれば、新卒という資格を生かし、腰を据えて活動できる正社員ポストが良いかもしれませんね。

国際機関も様々なので一概に言えませんが、日本の組織でマネジメントをしてきた経験は今後のキャリアに役立つと思います。国際機関は専門性の重要性ばかり重視されますが、裏を返せばマネジメントを日本のサラリーマンレベルでこなせる人材は極めて希少です。国連が非効率な官僚機構と言われて久しいですが、組織が大きくてもマネジメント能力の備わったサラリーマンがたくさんいれば大組織を運営することは可能だと、JICAの経験で学びました。

インターンなどもどんどんやってみたら良いと思います。迷わず業界に足を突っ込むという原則で、走りながら考えてみてはいかがでしょうか。