国連とJICAの予算と人員の違い、感覚

国連とJICAで働く際の最も異なる点は、予算と人員に関するものだろう。

大雑把に言って、JICAは事業予算は潤沢にあって、人員は極めて少ない。一方、国連は人員は余るほどいて、事業予算の比率は低い。そんな印象を受ける。

そのため、JICAで働いていたときは一年目の職員であれ、管理職であれば、担当国や事業を任されたら「まずは現場へ足を運んでみる」というのが極めて重要とされた。実際、新卒で入社した最初の部署にいたとき、私は2ヶ月に一回のペースでアフリカへ出張していた。

それが国連となると、若いスタッフが自ら出張を企画してアフリカやアジアへ行くことは、極めて難しい印象を受ける。人員に比べて、旅費が少ないのが最たる原因だ。

また、ビジネスクラスの利用に関する規定もJICAのほうが圧倒的に厳しい。JICAの旅費規程は原則、国家公務員の旅費規程を準用している。