人付き合いが苦手な人へ

武井壮さんのラジオでのやりとり

武井壮さんのラジオを聞いていて、「これは」と思ったので共有させてください。あるリスナーの方から武井さんに相談がありました。

「私は自分の意見を言ってしまうタイプで、人に合わせることが苦手です。それでも社会に出て、人に合わせることで思ったことを言わなくなっていく自分が嫌です。」

武井さんは次のように答えます。

「人に合わせているなんて気持ちを持たず、人を笑顔にするということを考えてみたら、本当の自分を通せることが増えるのではないでしょうか。」

相手を笑顔にする努力

相手が自分に関心が無い状況で意見だけを伝えたとしても、誰も話なんて聞いてくれません。そうではなく、まずは相手を笑顔にする努力をして、自分を好きになってもらう。そうすれば、相手は自然と自分の話に耳を傾けてくれる。これが武井さんの答えでした。

これは自分の日常に置き換えてみても、思い当たる節が多い話でした。世界中の人々が集まる国際機関で働いていると、「積極的に発言しなければあなたの存在価値はない」なんてよく言われます。たしかにそれも一理あるのです。しかし、実はそれって上辺だけ見たときの印象なんですよね。

流暢な英語で捲し立てている人、議題と無関係に演説を始める人。そういう人に出会ったとき、会議場を見回してみてください。誰も話なんて聞いてません。誰も遮らないだけで、スマホやパソコンでSNSをのぞいていることでしょう。

やはり、ただ単に発言すれば話を聞いてくれるものでもありません。それが国際会議であれ、日常の人付き合いであれ、基本は同じ。相手に好きになってもらうことなのです。

人付き合いは興味と興味のシーソーゲーム

では、どうやって相手に好きになってもらうのか?武井さんは、「相手を笑顔にすること」と答えました。同感です。私が以前受講した「第一印象を良くするための方法」というセミナーの講師も同じようなことを言っていました。「一番大切なことは、人に興味を持つこと」と。初対面でどのように話しかけたら良いかと聞いたとき、彼は「相手のプライベートな質問を投げかけたらよい」と答えました。

何に情熱を持っていますか?何をしているときが一番楽しいですか?なんだか照れくさい質問ですが、コミュニケーションって結局のところこういうことなんですね。興味と興味のシーソーゲーム。そういうことなんだと思います。

人付き合いに疲れてしまったとき

いつもここで偉そうなことばかり書いている私ですが、実はあまり人付き合いが得意な方ではありません。それでも人前に出たときは基本的に明るく振る舞ったり、相手の話を聞いてみたり、いろいろと心がけるようにしています。

たしかにそうしていると時には疲れてしまう瞬間もあるでしょう。武井さんのリスナーの方と同じ状況ですね。「それは本当の自分ではない。作り物の愛嬌だ。」とか思ってしまって。特に、仕事や私生活で上手くいっていないとき、愛嬌をふりまいたり、相手の話に耳を傾けて盛り上げ役に徹したりすることって難しいですよね。

そんなときは休めば良いのだと思います。人付き合いをしばらくお休みします。臨時休業中です。そうやって少しずつ、無理をせず、コミュニケーションに慣れていくのが大切なのかなと最近は感じます。

何だかまとまりのない話となってしまいましたが、国際協力の世界でも大切なことだと思いましたのでご紹介しました。国際機関で働いていると、積極的な発言を求められる一方、「あなたの話誰も聞いてないよ」と思う瞬間が多々あります。そんな時は、今日の話を思い出すようにしています。

人付き合いが苦手な人へ