新しい言語を学ぶモチベーション

ジュネーブの公用語はフランス語です。

そのため、ジュネーブにある国際機関に勤務している人の多くはフランス人だったり、フランス語を話すヨーロッパ人です。

もちろん、フランス語を話さない私のような外国人スタッフもたくさん働いており、仕事をする分には英語だけで事足りる感じです。

部署や機関によってはフランス語ができないと厳しいところもありますが、ジュネーブで勤務している日本人スタッフの多くは、フランス語は不要な職場環境にあると思います。

そんな中、私はフランス語のクラスを受講しています。ILOには国連職員向けの語学研修所が併設されていて、英語、仏語、スペイン語、アラビア語を週2回格安で受講することができます。

ただ、問題は語学を学ぶモチベーションです。

仕事上不要となれば、日常生活でしか使う機会がありません。ではどのくらい日常生活でフランス語が必要なのでしょうか。

日常生活でフランス語に触れる機会がどのくらいあるか書き出してみたいと思います。

  • 自宅の郵便ポストに入っているビラを読む
  • スーパーのレジでポイントカードを持っているか聞かれたときの受け答え

ILOはジュネーブ郊外の閑静な場所(住宅街というより牧場の隣)にポツンとあります。ジュネーブの市街地からバスやトラムで通っている人もいますが、私を含め多くの人が徒歩や自家用車で通勤しています。そうなると、通勤している途中に人と話すことはおろか、会うこともほとんどありません。平日に限って言えば、オフィスで会う人がほぼ唯一と言えるでしょう。

オフィス以外で言えば、たしかに時折ある夕食会などでレストランの店員と会話する機会はありますが、ジュネーブの場合ほぼ間違いなく英語が通じます。

こういう生活環境にいると、フランス語を必ず使わなければならない場面というのはスーパーのレジくらい。

スーパーのレジの人に「ポイントカード持っていますか?」と聞かれたときにオドオドしないために週2回仕事を抜け出して授業を受け、仕事が終わってから予習復習に時間を割く。ここにモチベーションをどこまで見出すことができるかが、フランス語をジュネーブで学ぶモチベーションとなりそうです。

結構これ、難しいです。

ジュネーブに骨をうずめるつもりで見通しもあれば別ですが、向こう1年弱しかいない可能性を考えると、語学よりも仕事に集中したいというのも山々です。