ベトナムの社会保険の課題、社会保障財源の安定確保
ベトナムの社会保険(Social Insurance)財源に警鐘が鳴らされている。その理由は民間企業の社会保険料の支払いが未払いとなっているためだ。
2015年末の雇用者負担分の合計額は、440百万ドル(約500億円)の不足[1]。その内の12%は外国企業が負担すべき金額だった。
社会保険基金は、労働者の老齢年金、疾病手当、産休手当、育休手当などの財源となっているが、このままいけば2021年には赤字となり、2034年には財源が枯渇するとされる。
社会保険料の適切な徴収は、開発途上国の社会保障システム構築を支える重要な課題。今後、巨大なインフォーマル経済をフォーマル経済へと移行する過程で、これは避けて通ることのできない問題となる。
[1] Vietnamese businesses owe $440 mln to social insurance fund (VN EXPRESS)