金儲けを目的に仕事をしたことがないのは、幸せなことなのかもしれない
金儲けを目的に仕事をしたことがありません。これはとても幸せなことなのかもしれません。
大学を卒業し、国際協力を生業として7年。一貫して開発途上国の援助に携わってきました。
その中で一度も金儲けを考えたことはありません。開発途上国での事業をいかに意味のあるものにするか。どういう支援をすべきか。
今振り返ると、開発途上国の人々の生活が少しでも良くなることを考える日々でした。
これは、日本の開発援助を担うJICAに所属していたことが大きいと思います。つまり、税源から安定して予算が確保されるJICAであったからこそ、「お金を使う」ことのみ考えて事業展開に純粋に集中できていたということなのでしょう。
「血税を無駄にしやがって」などなど、JICAに対して厳しい声があるのも承知しています。ただ、大切な税源だからこそ、「純粋に良い事業にお金を使うことに集中する」ことは間違っていない。そう考えて仕事をしてきたつもりです。
最近では、国際機関はお金がありません。どの国連機関も金策に忙しいです。先進国が国連に拠出する余裕がないわけです。どんどん予算は減っていて、国際機関は金策に慌ただしくしています。
そんな中、国際機関に所属する今、金策にあわただしい内部事情を垣間見るたびに思います。
「金策を考える必要がないのはしあわせなこと」
立場は変わって、国際機関に勤務し、組織全体としては金儲け(金策)に忙しい環境です。自分の数年後の仕事がなくなるかもしれませんが、金儲けを考えず、途上国のために良いことを考える日々は悪くない。そんな日々です。