ILO職員の契約が不安定な件
公の場で発言する人は良い側面に光を当てて、いかに自分のキャリアが素晴らしいかを話すわけだが、偽るには難しい。JPOや国際機関で働くことに盲目的に憧れを持っていないか。やりたければやればいい。現実は現地職員あわせて平均勤続年数9年。サッカー選手より短いキャリアの後、何をしますか?
8年目の私は、P2でスタートし、2年ずつ、P2、P3、P4を経験し、客観的には順調だと見られるのか助言を求められる。コツなどなく、運次第と回答すると愕然とされるが、振り返っても運が良かったとしか思えない。同僚には、P4を十年以上勤めてからP2に応募する人もいるほど、混沌としている。
何十年も勤める同僚の話が印象的。生き残るにはどうすべきか。答えは単純で、「契約がなくなっても、また戻ってくること」だそうだ。契約は誰でもなくなるリスクがあり、在野期間があっても腐らずに勉強し続け、機会を待つこと。これを聞いて、国会議員の感覚に似ている気がした。
こういう状況にいて、契約満了のたびに、「延長されなかったら何しようか」と考えながら、家族の人生も考える。人材が流動的で応募するポストがある機関は良いが、そうではない機関の場合、延長されなければ、いつ公募される空席が出るかわからない中で待つことができるか。
ちなみに私のILO人生の8年間で最も安定していたのはJPOの2年間でした。厳密に言えば2年未満で切り上げました。2年満了してから移れば良かったと今でも後悔するほど、数ヶ月の自分の給与予算と契約確保に四苦八苦している。
こういう状況なので、手放しにJPO受けたほうが良いとか、国際機関目指しなさいとか、私がオススメすることはありません。後押しして欲しい方は、残念な投稿が多いかもしれません。