サッカーコンテンツのサブスクリプションは消費者のためにならないかもしれない

スポーツコンテンツは収益性が高くて放送業界では人気。

サッカーはその中でも長時間かつファンも多いので各社がサブスクリプションの目玉として獲得競争をしている。市場原理からすると、多くの企業が参加すると値段が安くなって消費者にとって利益なので独占禁止して競争させよう、という社会の仕組みとなっている。しかし、サッカーのサブスクリプション化の流れを見ていると、首を市場原理が働いているか疑問になる。映像サブスクリプション会社が乱立していて、リーグ、トーナメント、代表戦、親善試合、プレシーズンマッチ、トレーニング、練習と、各社が関心に応じて放映権を買うものだから、消費者は複数のプラットフォームでサブスクリプションしなければならない。

ブンデスリーグ、プレミアリーグ、Jリーグで活躍する日本人の試合を見たい場合はそれぞれのプラットフォームでサブスクリプションしなければならない。価格競争が起きているのであれば、各社の設定料金は下がるはずだが、価格は年々上昇傾向にある。まだまだ参入が少ないために価格競争が起きないと見ることもできる。一方、優良コンテンツを獲得するには多額の投資も必要な現状を鑑みると、この業界は通信やエネルギー業界のように初期投資が大きく参入障壁が高いのかもしれない。もやもやしながら土曜の朝を迎える。